住宅関連ローン・証券の総額は23兆2100億ドル

  • 2008/05/01(木) 13:14:00

円ドル人民元「サブプライム危機の真の罪」 より転載 2008.4.19 19:39

米住宅バブル崩壊がドル安と金融不安をひき起こし、
「外国人投資家」がそそくさと日本の株式まで売り逃げる。

それだけで済むならまだよい。
米国の株式市場が落ち着くのを待てばよいからだ。

 ところが米バブル崩壊の余波はじわじわと
「実物」におよび、世界の消費量を直撃する。

 最たる例が石油、穀物価格の高騰である。


「中国など新興国需要の高まり」だけでは
昨年8月のサブプライム危機勃発(ぼつぱつ)後の
石油価格急騰を説明できない。

米住宅ローン関連証券などに投資してきたアラブ産油国など
世界の大口投資家が避難場所として
米国の石油や穀物の先物市場に資金を振り向けている


 米コロンビア大学のスティグリッツ教授によれば、
米国はこれまで約6年間、住宅価格の値上がり分を担保にした融資などで、
年間8500億〜9000億ドルもの個人消費が上積みされてきた。

資本が不足している米国はこれらの資金需要膨張分の大半を外から持ってきた。

住宅ブームにわいている間は証券市場をにぎわせたが、
とてつもない資金がニューヨークの金融機関の証券口座から移動したとき、
余剰資金が世界の物価を決めてしまう事態になった。

 住宅バブル崩壊で消費需要がはげ落ちると、景気は後退する。
すると石油や穀物の需要も減るから価格が下がる、
というのが経済学の常識だが、通用しない。

 国際通貨基金(IMF)の報告によれば、
住宅関連ローン・証券の総額は2008年3月時点で
23兆2100億ドルに上り、
これだけでも住宅ブームが始まった2001年の
米国内総生産(GDP)の2倍以上に上る。

この余剰資金はさらに先物市場に流れる巨大な予備軍になっている。

米証券市場不安がある限り、国際商品先物に投じた資金は減らないし、
国際商品市場への投機はまだ延々と続く可能性がある。

 需要と供給という「神の見えざる手」により価格が決まる
という考え方が現代経済学の主流だが、「神」は行方不明。

神を連れ戻すためには、資産を担保にした
証券や商品の将来の値上がりを前提にして、
融資したり投資する米国型金融市場の異常さを正さなければなるまい。

 残念なことに、世界はそれよりも、
米金融市場の安定回復だけに目を奪われ、
破(は)綻(たん)しかけた金融機関を救済する原資となる
ドルを買い支えるのに汲々(きゅうきゅう)としているだけである。

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