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世界的コメ不足 政府も調達難に
- 2008/04/30(水) 13:20:19
改革インドネシア 世界的コメ不足 政府も調達難に
高取茂2008/04/29
世界的な穀物価格の上昇が、インドネシアにも影響し始めた。
国内の市場価格上昇を見越し、農家が政府への売り渋りを開始。
食糧調達庁はコメ調達に苦労し、
貧困層支援にあてる備蓄米確保もおぼつかない状態だ。
農業のグローバル化は、インドネシア人の台所にも影響を及ぼし始めている。
世界的な穀物価格の上昇が、インドネシアにも影響を与えている。
インドネシア人の主食であるコメ。
国産米の市場価格(1kg4,000ルピア)は、
国際価格(同1万00,63ルピア)に比べて安いものの、
世界的なコメ不足を受けてじりじり上昇。
値上がりを見越した農民や集米業者が売り渋り始め、
政府の食糧調達庁が農家から米を買えない状態に陥っている。
このため政府はコメの買い付け価格引き上げを迫られ、
ついに4月22日、籾(もみ)の価格を1kg2,000ルピアから
同2,200ルピア(同27.5円)に、
精米を同4,000ルピアから同4,300ルピア(同54円)へ引き上げた。
農民の経済状況とコメ調達計画を天秤にかけながらの判断だった。
政府の買い上げ価格の引き上げは、
即時に市場価格を押し上げることになり、
国民生活に大きな影響を与える。
しかし、農民側は引き上げを歓迎しつつ、「額が小さすぎる」とすら感じているようだ。
ある農業団体幹部は「精米で(1kg当たり)5,500ルピアに引き上げるべきだった」
と述べている。
こうした農民の声を反映してか、
買い付け価格の引き上げから1週間以上たつが、
市場価格が下がる気配はないようだ。
たとえば西スマトラでは、精米価格が1kg4,500〜6,800ルピアで高止まり、
調達庁はまだコメを確保できていないという。
ユスフ・カラ副大統領が
「コメを政府にも販売するように」と農民に呼びかけたとも報じられている。
インドネシアで、コメの販売は農民の自由だ。
農民の多くは民間業者にコメを売り、
食糧調達庁が購入する量は市場に流通するコメの1〜2割に過ぎない。
しかし、食糧調達庁の買い付け価格をもとに市場価格が動く傾向にあり、
同庁は必要に応じて買い付け量を調整したり、
備蓄米を市場に放出して価格の安定を図る。
貧困層に対する無償米確保も、食糧調達庁の重要な仕事のひとつだ。
国際的な価格高騰のあおりで、調達庁の購入計画が暗礁に乗り上げている。
食糧調達庁には現在140万tの備蓄米があり、
さらに100万tの上乗せが当面の目標とされている。
しかも、雨季の収穫期である3〜5月が最もコメを購入しやすいという。
今年は幸い豊作で問題はないとされるが、
調達がうまく行かない場合、
貧困層へのコメ支援などに大きな影響が出ることも考えられる。
政府は買い付け価格引き上げ発表以来、
特に隣国・フィリピンへのコメの密輸出に警戒を強めている。
コメ輸出国であるベトナムが国内の需要増から輸出を実質的に禁じたため、
フィリピンではコメの価格が急騰。
貧しい人々がコメを買うため長い列を作る様子が報じられている。
一方、インドネシアのユドヨノ大統領は、
潘基文(パン・キムン)国連事務総長に対し
「穀物市場の混乱を招く投機資金流入に、早急に手を打ってほしい」
と要請する親書を送った。
政府の国内対策だけでは効果に限界があるからである。
経済のグローバル化は、これまであまり影響を受けてこなかった
インドネシア人の台所にも、確実に影響を及ぼしつつある。
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