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実現に向かう「指向性エネルギー兵器」
- 2008/03/24(月) 14:41:33
wired news より 2007年9月 5日
過去四半世紀にわたって、エネルギー兵器の熱狂的ファンたちは、
光線銃の可能性を夢想してきた。
決して弾切れを起こさず、適切な波長に「チューニング」すれば、
空中をどこまでも突っ切っていく――
そんな銃が現実のものになれば、というわけだ。
しかし、長きにわたり、そんな「自由電子レーザー」(FEL)による武器は
夢物語にすぎないと考えられてきた。
ところが、ワイアード・ニュースのブログ『Danger Room』の独占取材によって、
米海軍が間もなく、戦場での使用に耐えうる強力なFEL装置の制作開始に
ゴーサインを出そうとしていることが明らかになった。
この計画は立ち上げだけで2億ドル前後を要し、
完成するのは早くて2020年頃だという。
それでも、全てが計画通りに進めば、軍の研究者らはいつの日か、
究極のレーザー装置とも言うべき「指向性エネルギー兵器」を手中に収められるかもしれない。
レーザーの仕組みは、種類を問わず基本的にほとんど同じだ。
特定の種類の原子を励起させると、光の粒子である光子が放出される。
この光を再び、励起した原子の元へ反射させると、さらに多くの光子が得られる。
この2度目に放出される光子群は、電球などの光があらゆる方向に向かうのと違って、
一方向にのみ向かい、色も単一、すなわち波長が一定になる。
この際に生じる波長は、光線の生成に用いられる「利得媒質」、
つまり励起させる原子の種類によって異なる。
最近では、レーザーの利得媒質にはガーネットの結晶を使うか、
有毒な化学物質を大きな器に入れて使う。
だが、FELの場合はレーザー光の生成にこのような利得媒質は一切不要だ。
代わりに、加速させた電子の流れを、放出のきっかけに使用する。
このため、FEL装置ではさまざまに異なる波長の光を、
極めて長期にわたって継続的に放出できる。
海軍がFELに興味を示しているのは、一般的なレーザー光のほとんどが、
大気中を進むうち威力を失い、大気中に吸収されてしまうためだ。
この現象は特に湿気の多い環境、たとえば海域などで顕著だ。
だがFELならば、吸収が比較的起こりにくい波長の光を選んで使用できる。
だがこの数十年というもの、同じ問題がFELの実用化を阻んできた――
誰も、電球以上に強力な光を放つFEL装置を生み出せなかったのだ。
映画『スター・ウォーズ』シリーズなどで光線銃が活躍を見せる一方で、
連邦政府はFELの開発に10年の期間と5億ドルの予算を投入して、
わずか11ワットの光を生成するのが精一杯だった。
ところが、近年になって事情は変わりつつある。
2004年、トマス・ジェファーソン国立加速器研究所の研究チームが制作したFEL装置で、
1万ワット(10キロワット)の光を達成した
(下の動画はジェファーソン研究所のFEL装置が動作する様子を収めたものだ)。
その2年後には同じチームが14キロワットを達成し、現在は20キロワットを目指している。
もし現在期待されている通りに海軍の資金が投入されれば、
ジェファーソン研究所のチームは2010年にも新型のFEL装置の制作に着手できる。
こちらは最高100キロワットの出力が可能な設計となる見込みだ。
ここまで来れば、軍事分野で、戦場での使用に耐えうると考えられている強さに達している。
これだけ強力なFEL装置を駆逐艦に搭載すれば、
どんなロケット弾が飛んで来てもことごとく粉砕できる。
そして、マニアたちの数十年来の夢が実現するわけだ。
FEL Plexiglass Demo
http://www.youtube.com/watch?v=OtnqJUXZLjM&eurl=http://wiredvision.jp/news/200709/2007090522.html
Plexiglass (アクリル樹脂)
アクリル樹脂(—じゅし)とは、アクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルの重合体で
透明性の高い非晶質の合成樹脂である。
特にメタクリル酸メチル樹脂(略号はPMMA)による透明固体材はアクリルガラスとも呼ばれる。
擦ると特有の匂いを発することから匂いガラス(におい〜)とも呼ばれた。
またポリカーボネートによる透明固体材と共に有機ガラス(ゆうき〜)とも呼ばれる
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