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シークレット・ガバメント(影の政府) 1
- 2008/02/25(月) 12:19:38
http://www.asyura.com/0306/idletalk2/msg/840.html
より転載
シークレット・ガバメント(影の政府)
自ら大統領の座を下りることを決意した日、
テレビ放送を通じて、アイゼンハワーは
所信表明とともに、アメリカ合衆国の全国民に向け、
自らが行った政策に関して赤裸々な告白をした。
「我々(政府と軍部)は、
アメリカ合衆国の巨大な軍事機構と軍需産業の合体を、
アメリカ合衆国史上、初めて試みることになりました。
軍産複合体を公認した結果、
その影響は、経済、政治、精神に至るあらゆる分野はもちろん、
市政、州議会、官公庁にまで及ぶでしょう。
しかし、軍産複合体に内在している
野心的な巨大成長の可能性に対して、
国民は十分な注意と監視をせねばなりません。
なぜなら、軍部と軍需産業の一体化は、
必ず恐ろしい結果を産む危険性をはらんでいるからです。
この巨大な複合組織に、
アメリカの自由の基を危うくさせてはなりません。」
はたして、この言葉の真意を、どれだけの人間が理解しただろうか。
一国の大統領が自ら公認し、作りだした組織を、
一転して批判するとともに、
国民に向かって、危険であると警告しているのである。
これほど矛盾した演説はあるまい。
しかし、矛盾しているからこそ、それは真実なのである。
民主主義は悪い面もある。
衆愚政治になる。金権政治になる。
贈収賄といった、腐敗が進む。
暴力団やヤクザ、マフィアとの関係もできる。
だが、それ以上に、民主主義には根本的な弱点がある。
選挙で選ばれたとしても、任期というものがある。
任期とは、さまざまな団体や個人との利害関係が深くならないために、
自浄作用として考案されたシステムである。
これによって、国民を無視したり、汚職をした
政治家は落選し、その政治生命を絶たれる。
確かに、それは不完全な人間が考えうる最善のシステムだろう。
が、逆にいえば、いくら傑出した政治家がいたとしても、
何かをできるのは、わずかな任期中だけなのだ。
任期は4年。2期務めたとしても8年が最高である。
長い目で見れば、現れては消える存在でしかない。
彼らはしょせん、任期中の存在でしかないのだ。
アイゼンハワーは、いったい何をいおうとしたのか。
すべては逆説である。
国家元首が無力なら、実力を持った存在がほかにいる。
アメリカ大統領に実質的な力がないなら、
それを持った組織がほかにある。
選挙で選ばれる大統領に限界があるなら、
選挙で選ばれない権力がある。
アイゼンハワーは知ったのである。
いったいだれが、アメリカ合衆国という国家を動かしているのか。
いったい何者が、最高権力を握っているのか。
すべてを知った。
だからこそ、国民に警告したのである。
軍産複合体を支配する者こそ、アメリカを支配する者である。
彼らは選挙で選ばれることはない。
もちろん、任期はない。
議会という多数決システムを通す必要もない。
国防の大儀と軍需産業を背景に、彼らは想像を絶する力を持っている。
現実の社会で、もっとも高価な値段で
取り引きされている商品は「軍事兵器」である。
ステルス戦闘機F−22スーパースター1機が90億円。
シーウルフ級原子力潜水艦1隻が約4200億円。
トマホークミサイル1発が約2300万円(推定)……。
世界の経済を支えているのは軍需産業である。
それは厳然たる事実だ。
軍事兵器こそ、経済の基本なのだ。
が、誤解してはいけない。
軍需産業だからといって、
別にミサイルや戦闘機だけを造っているわけではない。
ミサイルを造るためには、火薬が必要だ。
火薬は化学薬品である。
また、ミサイル本体は鉄鋼業だ。
弾道を計算するためには、電子機器はもちろん、
コンピューターが必要である。
いわばメーカーと呼ばれる企業は、
多かれ少なかれ軍需産業に関わっている。
驚くことに、兵士に配給される清涼飲料水でさえ、
それは軍需産業の一部なのである。
これが現実なのだ。
きれいごとではすまない。
しょせん、世界を動かしているのは、軍需産業なのだ。
不況になろうと戦争になろうと、軍需産業は潤う。
軍需産業が何かを本当に知っている人間にとって、
いちばん怖いのは平和である。
平和になれば、兵器は必要ない。
これがいちばん怖い。
軍需産業は国家の政策とは無関係である。
極端な話、兵器を高く買ってくれるならば、自国の軍部でなくてもいい。
同盟国以外の敵国に売ってもかまわない。
アメリカの国際戦略とは、まったく独立した商売をすることができる。
だが、こうした事態を国家が見過ごすことは、決してできない。
アメリカ合衆国で開発した兵器は、
自国の利益に沿って使われるべきである。
同盟国へ兵器を売るならまだしも、敵国に売るなどもってのほか。
兵器は国家の監視下におくべきである。
それが国家の立場というものならば、どうしたらいいか。
答えはひとつしかない。
国家が軍需産業を取り込むことだ。
国家の政策に沿った形で、兵器を生みださせ、管理する。
これ以外に自国の軍需産業を従える方法はない。
アイゼンハワー大統領は軍需産業と軍部を直結。
両者を一体の組織として作りあげた。
これが「軍産複合体」である。
軍需産業が不景気になることは、軍事力が下がることを意味する。
それは国家として本意ではない。
軍産複合体が生き残るためには、兵器の需要が何よりも必要である。
兵器を必要とする戦争が不可欠なのだ。
ならば、どうするか。いうまでもない。
戦争するしかない。
戦争だけが、軍産複合体を生かすのだ。
だからこそ、軍産複合体はモンスターなのだ。
それは、たんに利潤を追求する企業ではない。
利潤を国家が生みだす。
いや生みださなければならない。
兵器の需要を高めるためには、戦争に介入する。
辛辣なことをいえば、戦争を起こす。
世界のどこかで戦争を起こすことで、軍産複合体は生き長らえるのだ。
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