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割高なカスピ海の原油
- 2008/03/09(日) 10:58:58
カスピ海の原油はかなり複雑なテーマですから、先に概略を書いておきます。
現在、主なエネルギー源は天然ガスと石油です。
天然ガスについてはロシアが着々と世界支配をねらっています。
ウクライナとの天然ガス価格交渉はヨーロッパをはらはらさせました。
親ロシア派の首相が就任すると135ドルになっています。
グルジアが西側になびくと、ロシアはすかさずガスの価格を
2倍の230ドルに値上げしてグルジアを恫喝します。
ロシアはグルジアと地域紛争も抱えています。
親ロシア政権のアルメニアは110ドルです。
ロシアにとって天然ガスは強力な武器になっています。
次は石油です。
アメリカとしては石油までロシアに支配されることは我慢できません。
アゼルバイジャンのバクー油田は、
かつては世界一の原油産出量を誇っていました。
ノーベル社、ロスチャイルドもこのバクー油田とかかわりを持っていました。
その後バクー油田は原油産出量が減りました。
ところがカスピ海で原油が発見されました。
一説には中東の原油に匹敵する埋蔵量があるとのことです。
カスピ海は内海です。
したがって欧米や東アジアに原油を輸出するためには
パイプラインを敷設する必要があります。
この点で、サウジアラビア等の原油と比べて割高になります。
東アジアに輸出するには、
イランにパイプラインを敷設すると最短距離になります。
911事件後、アメリカがアフガニスタンを攻撃したとき、
アメリカはアフガニスタン・ルートのパイプラインを
敷設するのが目的ではないかといわれていました。
東ルートはカスピ海と中国を結ぶパイプラインです。
北ルートと西ルートはロシアが押さえています。
このルートからさらにポーランドまでパイプラインを敷設して
ヨーロッパに輸出する計画があります。
日本だって負けてはいません。
ちゃんと欧米の尻にくっついています。
それが日米欧のBTCラインです。
ロシアが日本、インド、中国に原油を輸出するためには
トルコのボスポラス海峡を通らなければなりません。
その前にグルジア、チェチェン付近のパイプラインを
通過しなければなりません。
ここでロシアのタンカーはトルコから嫌がらせを受けます。
BTCラインの原油の通行料を頂戴しているトルコは
ロシアのパイプラインが目障りです。
アメリカもトルコの後押しです。
ロシアの原油産出、販売の拡大を防止したいのがアメリカの目的です。
ロシアの原油はボスポラス海峡だけでなく、
スエズ運河も通過しなければなりません。
トルコと同じイスラム教のエジプトがロシアに対して
嫌がらせをするかもしれません。
ここでイスラエルがロシアに手助けします。
イスラエルにはすでにパイプラインがあります。
これを利用すれば東アジアに輸出することが出来ます。
しかし、ロシアの原油はどうしても高くなってしまいます。
日米欧のBTCラインも問題を抱えています。
それがナゴロフ・カルバフ問題です。
これはアルメニアとアゼルバイジャンの地域紛争です。
ここではアルメニアが加害者です。
アルメニア虐殺事件でトルコとアルメニアは仲が悪い。
すると敵の敵は味方です。
アゼルバイジャンとトルコは仲がよい。
どちらもイスラム教徒です。
アルメニアはキリスト教です。
しかも世界で最も早くキリスト教を国教にした国です。
したがってアルメニアは欧米の受けがよい。
フランス、アメリカがアルメニア虐殺事件に肩入れしたのは
ご存知のとおりです。
アメリカにはアルメニア人のロビーストがいて議会に働きかけています。
そのおかげで、アルメニア人はアメリカから大きな援助を受けています。
BTCラインがあるため、アメリカは
アゼルバイジャンとトルコの機嫌をそこねてはいけません。
そこでアメリカは地域交換という解決案を
アルメニア、アゼルバイジャンに出すのですが。
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