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人工多能性幹細胞

  • 2008/03/02(日) 13:30:21

(ウィキペディアより)

350px-Mouse_embryonic_stem_cells.jpg

マウスES細胞:緑の部分が小型のES細胞の塊であり、周りの細胞はフィーダー細胞

人工多能性幹細胞 300px-Induction_of_iPS_cells_svg.png

iPS細胞の作製法
(1) 生体から得た細胞を培養する
(2) ウイルスベクターを用いて分化万能性の獲得に必要な遺伝子を導入する
   (赤色が遺伝子導入された細胞)
(3) 細胞を一旦集め、ES細胞の培養法にしたがい、フィーダー細胞の存在下、
    専用培地で培養する
(4) 遺伝子導入された細胞の一部がiPS細胞となり、ES細胞様のコロニーを形成する
300px-Ips_cells.png

再生医療におけるiPS細胞の肺の再生への適用例の模式図
(実用化は未だなされていない。また器官の大きさは実際のものと異なる)

植物は基本的には組織切片から全体を再生することができる。
例えばニンジンを5mm角程度に切り出し、
エタノールなどにつけて消毒し、
適切な培地に入れて適切な(温度・日照などの)条件におけば
胚・不定芽などを経て生育し、
元のニンジン同様の形になる。(組織培養)

しかし、(高等)動物では、受精卵以外の組織はこうした能力(分化全能性)を持たない。

一方、培養下において、
すべての組織に分化し得る能力(分化万能性)を持つ細胞は存在する。

一般論をいえば、これらの分化万能性を持つ動物の細胞を
適切な培地にいれて適切な条件で培養しても、
秩序だった組織は形成されず、細胞の塊ができるだけである。

しかし、これらの細胞から組織、器官を分化・形成させることができれば、
事故や病気などで失ってしまった体の部分を
移植元の人体の提供なしに移植することができる。

また、他人の組織移植に伴う拒絶反応の発生を
抑制することも可能となると考えられる。
そのため培養による組織の形成には様々な試みがなされてきた。

ES細胞はその代表例であり、
体を構成する様々な器官に誘導することが可能であることが知られていた。

しかしES細胞は胚(受精卵)からしか得ることができず、
胚の採取は危険を伴うこと、
順調に発育すれば一個の生命となる胚を
実験用に扱うことについては倫理的な問題も指摘されている。

また、ES細胞の研究過程では
韓国人研究者による捏造事件の発生などもあり、研究は一時期停滞していた。

そのため、皮膚や血液といった
「一応再生が利く」組織からの分化万能性をもった細胞の作出が検討されていた。

体細胞に特定の遺伝子を導入することで
ES細胞と類似の分化性を持たせた細胞が、
人工多能性幹細胞である。

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