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米国の巨大ファンドに買収される日本企業
- 2008/06/10(火) 15:04:19
2012年の黙示録より転載
米国の巨大ファンドに買収される日本企業
WEDGE 2004年11月号 NOW and THEN
●時代を読む 雑賀孫市(評論家)
米国の巨体ファンドが買収を狙う日本の優良企業
米国の巨体ファンドが日本の優良企業に目をつける
M&A(企業の合併・買収)がこれから本格化しようとしている。
自社の株を相手企業に渡して、
その企業の株を入手できる「株式交換」が、
再来年の06年から外国企業にも認められる。
商法改正の結果である。
関係者の話。
「米国の自社株は株価が高いから、圧倒的な力を持っている。
これから5、6年で日本企業は次々に狙われる。
日本企業の最後という意味でファイナルショーが展開されるだろう」
すでに自動車で日本の純血企業はトヨタとホンダぐらい。
日産はルノーに、マツダはフォードに、いすゞはGMに“占領”されている。
銀行では東京三菱とみずほが辛くも日本人の銀行といえる。
これ以上に、外資はどこを目指してM&Aを活発化させているのか。
「それはこれまで国家独占だった超優良会社だ。
これから上場されるJR各社、東電など電力、ガス会社、
さらに小泉首相がやっきになっている郵貯、簡保の新会社だ」
外資がのどから手が出るほど欲しがっている典型が東京電力だという。
「膨大な資産がある。独占企業だから消費者の不買運動が起きない。
電柱を道路で使っているなど特権を持っている。
米国は原子力、石油の世界戦略からもエネルギーの独占企業を押さえたい。
それにオーナーが外国人になっても日本人はおとなしいことがわかった」
最後の部分はわかりにくいが。
「ルノーは日産に社長を派遣するに当たり、
思い切ったリストラでその社長は刺されるか、
ルノーの不買運動が起きることを心配した。
そこで純粋の白人でないブラジル出身のゴーン氏にした。
ゴーン流はクビ切り、工場の廃止、協力会社を片っ端から切り捨てる荒療治だった。
ところが刺されるどころかヒーローになった。
日本という国はわからない、という声とともに、
日本人は何をやっても大丈夫なのだ、
という認識が外資の間で広まっている」
拙速な郵政民営化は外資の思うつぼとなる
M&Aを防ぐ手段はないのか。
「かつては裁量行政の官庁が企業を守った。
しかし官庁が米国に負けた気分だし、逆に協力的な姿勢だから話にならない。
株券を安く既存の株主に売る手もあるが、はかない抵抗だ。
上場している限り狙われたら防げない。
いやなら上場廃止しかない」
日米金融関係筋がこんなエピソードを語った。
「15年前、ニューヨークで金融の実力者の会合に呼ばれて、
日本の自動車をM&A(合併・買収)するとどの程度の資金が必要か聞かれた。
通産省が妨害してくるか。実現可能な方法はないか」
その関係筋はこう答えたという。
「トヨタは手をつけられないだろう。なぜなら豊田一族がまだいる。
日産、ホンダは創業者一族が残っていないから手に入れられるだろう」
このとき、依頼された報告書の提出にニューヨークの銀行が5億円払った、という。
米国の戦略の周到さに驚かされる。
同時に次の連想がただちに浮かぶ。
「貯蓄量230兆円の郵貯と、資産120兆円の簡保会社を外資が狙うのは当然だし、
米国はすでに長期戦略の最終段階に入っているのではないか」
郵便事業は米国でも国営で、民営化はしていない。
なぜ急ぐのか不自然すぎる。
もっとゆっくり議論してからやった方がいいのではないか。
なぜなら、郵貯は国民の一番大事な宝だからである。
米戦略によるルールの変更が日本経済に惨状をもたらした。
BIS規制、改正大店法、商法改正。
そして郵政民営化がこれに加わるのか。
民営化には「いま売れない商品を、商品にして売り場に出す」
側面があることを見落としてはならない。
●小泉首相がやっきになっている郵政民営化にはこのような背景があるのです。
わが国の首相をそこまで追い込むほどの力を、
アメリカを支配している勢力が持っているということです。
小泉政権に反対の動きを見せていた中曽根元首相と青木参院会長は、
べーカー駐日大使にアメリカ大使館まで呼びつけられて、
「反対の動きをするな!」と釘を刺されたとか。
竹中大臣の政策に徹底的に反対していた若手経済評論家の植草一秀氏は、
痴漢の容疑をかけられ社会的に抹殺されてしまいました。
日本のお金を狙う勢力によって、わが国では恐ろしい力が働いているのです。
これからも私たちが子供のころからなじんできた有名ブランドの民間企業が
次々と外資に乗っ取られていくことでしょう。
既にその下準備は終わっています。
そして、とどめは民営化を迫られている郵貯、簡保だというわけです。
日本国民の長年の「汗」の結晶が外資にむしり取られてしまうことになります。
これが、まもなく断末魔を迎えると思われる資本主義の本質なのです。(なわ・ふみひと)
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