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原油の投機的売買禁止を画策するドイツ勢
- 2008/06/08(日) 17:05:33
国際的に原油高騰に対する非難の声が高まる中、
米政府高官や石油メジャーの要人たちは皆、口をそろえて
「原油高騰は需給バランスによるもの。
BRICsなどからの需要がうなぎのぼりである一方で、
産油国が供給量を増やさないことにこそ問題がある」と説明する。
ところが、産油国側はというと、
「原油高騰は投機的売買によるもの。
需給バランスによるものでは断じてない」と鼻息が荒い。
私たちは一体、そのどちらを信じれば良いのだろうか?
ドイツはG8の枠組みを使って原油の投機的売買を禁止するよう、
世界に対して求めるというから驚きだ。
現段階で詳細は判明していないが、ドイツ政府与党関係者からは、
「これは非常に過激な措置だが、行わなければならないことでもある」
と強気の発言が出ているのだという。
「原油の投機的売買を禁止するだって?そんなの無理に決まっているじゃないか」。
そう思われるかもしれない。
しかし、ちょっと待って頂きたい。
このコラムの熱心な読者の方であれば既にお気づきかもしれないが、
実はこうしたドイツによる“先走り”は
どこかで見た気がしてならないものでもあるのだ。
ドイツは昨年(07年)、G8の議長国であった。
ハイリゲンダムでG8サミットを開催し、そのホスト国となったのであるが、
それに先立つ06年秋頃より、何を思ったのか
「ヘッジファンド規制」なるものをぶち上げたのである。
しかし、ヘッジファンドは金融資本主義において
もはや無くてはならない存在となっている。
現在では大陸ヨーロッパの金融機関も利用しているが、
そもそも英米の金融文化において生まれたものであり、
とりわけ米英がそれに対する“規制”に頷くはずもない。
実際、ドイツ勢はその後、果敢にも「ヘッジファンド規制」を求めて画策するが、
米英が猛烈に反対。
結局、金融機関たちによる自主規制といった形で落ち着き、
ヘッジファンドに対し上から圧力をかけるという意味での規制にはならなかったのである。
ところが、その後、一体どうなったのか?
昨年8月よりサブプライム問題が炎上。
その中で「越境する投資主体」の典型であるヘッジファンド勢が続々と延焼し始め、
ついには巨大ファンドの破綻が相次ぐといった事態にまで至ったのである。
そして今、ドイツは原油の投機的売買を禁止すべく動き始めた。
かつてIMF(国際通貨基金)の専務理事(トップ)であった
ホルスト・ケーラー大統領までもが旗振り役となって、
「カジノ資本主義」への批判を強める中、
ついには究極のコマを動かし始めたというわけなのだ。
ヘッジファンド規制、そしてサブプライム問題という流れを思い返すと、
今の流れと妙に重なる部分があるように思えるのは私だけだろうか。
やはり、「歴史は二度繰り返す」というわけなのだろうか。
システム大転換の中で「想定外」の出来事がこれから起こる
是非注意しておいていただきたいのは、
今年になって再び急激に進展し始めた原油価格高騰の中で、
「この高騰は、石油取引が米ドル建て決済である中、
米ドルが下落していることによる」
という言論が広く流布されてきたことである。
つまり逆にいえば「原油価格が下落する時、
米ドルがむしろ“高く”なる可能性が充分にある」ということなのである。
しかし、サブプライム問題をきっかけに
米国経済の低落がもはや誰の目にも明らかだというのに、
いまさら「米ドルが上がる」ということが果してあるのだろうか?
普通に考えれば、「甚だ疑問」ということになるだろう。
もっとも、想定外のことがあえて起こされることで、
マネーが怒涛のごとく動いていくのが金融マーケットの常でもあるのだ。
先走りで思い出したのが、
10%エタノール計画をドイツがとりやめたことです。
温室効果ガス排出権はアメリカで生まれ、
イギリスとドイツが日本に押し付けたのです。
どうもドイツは英米から離れて、
エネルギーを支配されているドイツと仲良くするつもりです。
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