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米国が世界の工場になる日 2

  • 2008/05/27(火) 17:04:25

日本企業の輸出が増える背景には、
米国の需要が減少して余剰分が国外に回りやすくなったことがある。
それに、「ドル独歩安」が輸出にドライブをかけている構図だ。

ドル安には依然として歯止めがかからない。
昨年のサブプライム問題によって下落に拍車がかかり、
対ユーロだけではなく、カナダドル、オーストラリアドル、
南アフリカ・ランド、ブラジル・レアルなどを見ると、

6年前の半分近くに価値が低下した。

円に対しても、大きく下落した。

「市場」としか見られなかった

ドル安が進むほど、米国で生産した製品を輸出した場合
米国製品は海外で割安となる。

これを逆手に取って、米国からの輸出を拡大するチャンスと見る動きがあるわけだ。

 「ドル安は日本企業全体で言えば減益要因になるが、
ドルで稼いだ利益をドルで再投資していけば、
ドル安は逆にメリットとなる」。

米国の経済情勢に詳しい第一生命経済研究所の桂畑誠治・主任エコノミストはこう話す。

日本企業が今後、米国を“世界の工場”として利用する動きはさらに増えそうだ


三浦工業の高橋社長は力説する。
「この時が来るのを待っていた。
従来はカナダの工場で生産して米国に製品を輸出するのが当たり前だったが、
カナダドルが最近は対ドルで1.6倍に急上昇し、
カナダからの輸出では採算が合わなくなった。
この状態は簡単には戻らないだろうから、
ドル安の今は米国に投資する絶好のチャンスと見ている」。

米国内の需要に応えようと、現地生産が拡大している自動車産業でも、
販路を新たに海外に求める動きがある。

ホンダはSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)の「パイロット」を
今秋からロシアに輸出する方針だ。
ロシアでのSUVの需要に対し、同社で唯一SUVを生産する米国工場が対応した。

三菱自動車もこの秋に、スポーツカー「エクリプス」を年間1000台、
中国に輸出する計画を立てている。
米国での販売が思わしくないために、
需要が見込める中国へ輸出することになった。

他の自動車メーカーも米国から新興国地域への輸出を検討しているもようだ。

日本市場に依存しがちな食品メーカーさえも米国発の輸出を探っている。

ハウス食品はニュージャージー州で生産する豆腐について、
欧州への輸出の検討を始めた。
宝酒造はカリフォルニア州で生産する日本酒の輸出を、
自社の成長戦略の中核に位置づけている。

実はこうした輸出が拡大していく動きは、日本企業に限ったことではなく、
米国全体で進行する“潮流”とも言うべきものだ


米製造業も輸出で好業績に

日経ビジネスのインタビューに対して、
米ゼネラル・モーターズ(GM)のリチャード・ワゴナー会長はこう話していた。

 「このままドル安が続くと、
いずれ米国は低コストの輸出国に転じるかもしれません。
弱いドルの下、世界中にどんどん輸出するような国になるかもしれません

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