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SWFが象徴する「新世界秩序」?

  • 2008/05/14(水) 16:50:47

ウォールストリート日記より転載

Morgan Stanleyの試算によると、
SWFは現時点で既に$3 tril(約315兆円)の規模に上り、
その額は2015年までに$12 tril(約1,260兆円
にも達する見込みだそうです。

SWFは、その名の通り政府によって設けられた投資ファンドで、
通常は石油などのコモディティの輸出から得られた利益や、
外貨準備として保有される資金を
原資にしている国富の運用ファンドのことです。

よって大手SWFを保有する国は
産油国やドルペッグの国が多く、
アラブ首長国連邦やノルウェー、中国などは、
その典型と言えるかもしれません。

外貨準備という意味では、
日本も中国の$1.4 tril(約147兆円)に次いで大きい
$1 tril(約105兆円)を持つとされ、
そんな日本の政治家の中に、SWFの創設を検討している人たちがいるという話が、
WSJでも取り上げられていました。

2月13日の「Japan Debates Jumping Into Sovereign-Wealth Pool」では、
日本は外貨準備に加えて公的年金も$650bn(約68兆円)に及ぶこと、
また国内経済の低迷と国家財政の悪化から、

今後は国民所得の増加よりも国富の有効活用(投資)を模索するべきだ

と主張する政治家がいるという話が紹介されていました。

記事の中では、SWFの創設は米国債の売却を必要とするため、
円高を招いて輸出産業にダメージを与える
可能性が懸念されるとの財務省の意見も紹介されていましたが、
竹中平蔵氏も2月29日のNYでのNikko Citigroup主催の講演の中で
「SWFの創設も選択肢として考えるべき」と発言しており、
今後議論が高まるのかもしれません。

SWFの目的は、純粋な資金運用といったものから、
政治的目的に基づいた投資まで様々であるとされ、
欧米諸国の中には、政治的行動に対して警戒感を強めるむきが根強くあるようです。

最近ではフランスのSarkozy大統領が、
あまりにアグレッシブな投資姿勢に対しては、
フランス企業を守る手だてを考えると公言しているそうです。

最初のWSJの中で示されていたMcKinseyの調査によると、
2006年時点で世界の全金融資産の3分の1、
$56.1 tril(約5,890兆円)が米国に保有されていたのに対し、
途上国の持ち分も$23.6 tril(約2,480兆円)にまで伸びているそうです。

そう考えると、これらの国から先進国に資金が「逆投資」されることは、
まさに「多極化」した今日の世界の象徴と言えるかもしれません。

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