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2008.03.13 (Thu)

『エシュロン』を陥れるハッカーたち

http://wiredvision.jp/archives/199910/1999100705.htmlより転載

『エシュロン』を陥れるハッカーたち
1999年10月 7日

モサド。爆弾。ダビディアン。MI5。

もし、あちこちに散らばっているサイバー活動家グループの直感が正しければ、
上に挙げた単語は、米国家安全保障局(NSA)が
一部を管理している世界的なスパイ組織の
キーワード認識フィルターにひっかかってしまう。

まるで神話のように実体の見えない
世界規模のコンピューター・スパイ・ネットワーク、
『エシュロン』(Echelon)は、
テロリストの疑いのある者や敵側の通信を探り出すために
世界中のあらゆる電子メール、パケット通信、電話での
会話などをチェックしていると報じられている。

ひとたびこれらの特定のキーワードが
電子の雲の中から引っ張り出されると、
その会話や電子メールは記録されてしまうと言われている。

プライバシー擁護活動家たちは、何年もの間、
自分の署名ファイル中にこれらの単語を入れてオトリとして使用してきた。

しかし10月21日、『ハックティビスト』メーリングリストから
生まれた活動家グループが、もっと大規模にエシュロンを罠に掛けようとしている。

「(エシュロンが)何の役に立つのか?」と、
人権擁護派の弁護士であり、米国公正連盟の
議長であるリンダ・トンプソン氏は言う。

トンプソン氏については、1994年の名誉毀損反対同盟の報告には、
「国民軍運動に関しては全国的に影響力のある人物」
と述べられている。

また、米国公正連盟についても、同報告は
「新世界秩序を無力化し、一般米国市民に真実を明らかに
することに力を注ぐ団体」と評している。

名誉毀損反対同盟によると、トンプソン氏は、
全50州の国民軍と接触があると主張しているという。

トンプソン氏は、米国公正連盟のニュース・サービスの記者である
ダグ・マッキントッシュ氏や
ハッキング活動家メーリングリストのコミュニティーのメンバーたちとともに、
このシステムに関心のある人たちに対して、
10月21日に引き金となる単語のリストを
自分の電子メールに付記するように呼び掛けた。

このキャンペーンは、ネットで広まり、ドイツ語に翻訳された。

主催者たちは、このシステムに対する意識を高める手段として
この『エシュロンを窒息させる日』が世界中で実施されることを望んでいる。

NSAも、英国のGCHQも、エシュロン・システムの存在を認めている。

その能力に関しては、欧州議会で議論がなされている。
エシュロンに関係しているとされるオーストラリアの
防衛信号理事会は最近、『UKUSA』の存在を認めた。

UKUSAとは、5ヵ国の通信機関が交わした合意で、
このシステムを管理していると伝えられている。

昨秋、ワシントンに本拠を置く市民権利擁護団体、自由議会財団は、
このシステムに関する詳細な報告書を議会に送付したが、
このシステムは議題に上らなかった。

10月21日のキャンペーンは、このシステムについて
一般の意識をさらに高めたいと願ってのことだ。

「大部分の人がこのシステムに対して腹を立てている」
とトンプソン氏は述べた。

「これがSF映画などではないことを知れば、大半の人は激怒するだろう」

しかし、活動家のコミュニティーに所属するオーストラリアの会員の1人は、
『エシュロンをやり込める日』が、
一般市民が政治的に管理されている技術について知る日となって、
被害妄想を育む日とはならないで欲しいと願っている。

「一般市民の意識を高めることによって力を与えるべきで、
怖がってインターネットを使わなくさせる
ようなことがあってはならない」
と、サムとだけしか名乗らないこの活動家は語った。
14:10  |  エシュロン  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.10 (Mon)

マギストランド

http://www.aa.alpha-net.ne.jp/stmore/OUTTING_BIG_BROTHER.htm
より転載

「たとえ私達がしていたことを悪いことだと感じていたとしても、
私は自分の専門的な仕事に対して非常に満足していました」
とマーガレット・ニューシャムは回想する。

「自慢しようとは思いません ―
けれども私は自分がしていたことに強い満足感を覚えていました。
私は実際、エシュロンが自分の赤ちゃんであるかように感じていました。」

ニューシャムは実際、エシュロンとして知られる
電子サーベイランス・システムの構築に手を貸していた。

彼女はスパイ活動の世界を破壊した。
彼女はNSAかCIAに存在する「ある部隊」がやがて彼女を黙らせよう
とするのではないかと恐れている。

その為、ニューシャムはマットレスの下に弾丸の入ったピストルを置いて眠る。

米軍に最も多くの軍需品を出荷しているロッキード・マーティン社、
国家安全保障局(NSA)、それからCIAの中で
研究している間にニューシャムはエシュロンの
グローバル・サーベイランス・ネットワークのためのプログラムを設計した。

けれども1984年にそのプロジェクトのための仕事を依頼されたとき、
彼女はそれがアメリカ政府を害するものだと主張して拒絶した。

少したってから、NSAの備えているエシュロンの盗聴家達は
彼女が確実に首になるよう仕向けた。

中略

身体能力が回復した後、ニューシャムは心拍停止を経験した。
また2年前には悪性腫瘍のために手術を受けた。

彼女は自分が借り物の余生を送っているのだと感じている。
その事はおそらく彼女が今、
前向きに生きることを選んだ理由を説明付けている。

「私にとってそこには2つの問題がありました。
正しいのか、間違っているのかという。
秘密の監視プロジェクトに取り組む時間が長引けば長引く程、
私はそれらが違法であるのみならず、
違憲であるという事実を知ることになりました。」

ニューシャムは普通の人々、政治家、関心を抱いているグループ、
民間会社のスパイ活動に手を貸すことを自慢にしてはいない。

けれどもそれが1974年から1984年の間、彼女が実際に行ってきたことである。

衛星とコンピュータ・プログラムは
カリフォルニア州サニーヴェイルにあるロッキード社本部で開発された。
1977年、彼女は英国のメンウィズ・ヒルにある
世界最大の盗聴ポストに配属された。
彼女はまたメリーランド州フォート・ジョージ・ミードにある
NSA本部において仕事の為のトレーニングを受けた。

「メンウィズ・ヒルにいたある日、
私は本格的にそれがどれほど完全に間違ったものであるのかを悟りました。

私は多くの翻訳家達のうちの一人と共にいました。
彼はロシア語、中国語、日本語のような言語の専門家でした。

突然、彼は米国上院ビル内部にあるオフィスの中で
行われている会話を盗聴したいか?
と私に尋ねました。

それから、私ははっきりとかつて聞いたことがあるように
思えた南部訛りの声を聞きました。」

「それは誰?」私はその翻訳家に尋ねました。
彼はそれが共和党の上院議員、ストロム・サーモンドであると私に答えました。

えっ!と私は思いました。

私達は外国だけではなく、同時に同胞の市民達をスパイしていました。
私達がやっていたことの中で米国の国家保安に
関連するものは何1つなかったことを私はその時、覚りました。」
その情報の多くはフォート・ジョージ・ミードにあるNSA本部に送られた。

そのシステムが特定のカテゴリー及びトリガー・ワードによって
エアウェーブを選別することのできるプログラムを
持っているかどうかに関して尋ねられたとき、
彼女は次のように答えている。

「それが動作方法の1つです。
それはインターネットの検索エンジンのようです。
特定の数、人物、もしくは用語を限定して検索すれば
入力したものと関連のある全ての結果が得られます。」

合衆国政府はこの機密計画のことを知らされていたのだろうか?

「いいえ。それが私達がそれを闇の計画と呼んだ理由です。

政府は何が起こっていたのか、
または数10億ドルが実際、何のために使われていたのかを知りませんでした。
私は政府と絶えず侵害されていたアメリカの憲法に
出来る限り忠実であろうとしました。」

ロッキード・マーティンに対する彼女の訴えが
NSAの闇のプロジェクトに光を投じた為に
ニューシャムは解雇されて以降、強い重圧の下に置かれた。
彼女の訴えは14億ドル以上の詐欺行為に対するものだった。

「NSAの活動は私に影響を与えただけではありませんでした」
と彼女はつけ加える。
「それは同時にロッキード社における私のスパイ活動のかつての同僚達にも影響しました。

私と共にこの計画の中で作業をしていた
人々のほぼ半数は今日までに全員死亡したか、
または致命的な病に罹っています。

例えばエシュロン・プロジェクトの中における
私の上司、ロバート・ルーパーは時ならぬ心臓麻痺で死に、
ステルス爆撃機を開発していたケイ・ニッカーソンは
脳の障害の為に命を落としました。」

それはどういう風に起きたのですか?

「私にはそれを説明付けることができません。
けれども私達はあることに気が付きました。
サニーヴェイルにあるロッキード社の本部は
非常に強い放射能を放つ廃棄場の上に建てられていました。」
彼女の同僚達は心臓麻痺、ガン、不可解な発作
それから脳の障害を経験していた。

「私達は同胞の市民、それから他の世界−
ヨーロッパの同盟国すらスパイしています」と彼女は説明する。

「私が仮にアムネスティーまたはマーガレット・ニューシャムと言えば、
それは傍受され、分析され、調整され、送信され、記録されます−
もしそれが諜報機関の関心事だった時には。

「普通の人々の権利が侵害されるのみならず、
エシュロンはさらに関心を抱いているグループ−
アムネスティ・インターナショナル、グリーンピース、
民間会社のようなグループ−を監視しています。

産業スパイ活動のいくつかの実例が存在します。
アメリカの諜報機関は衛星から傍受された情報を
アメリカの企業に渡していました。」

ニューシャム及び彼女以降の告発者によって暴露された後においてすら、
その秘密のシステムは機能し続けている−
おそらくは別の新しい名前の下に。

「エシュロンというコードネームは
全システムの一部分を表しているに過ぎません
とキャンベルは説明した。

あらゆる要素が彼らがコードを変えたことを示しているように思えます。
最後に私が耳にしたそれはマギストランドです。
11:28  |  エシュロン  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.10 (Mon)

NSAのヤキマ・ステーション

CAQ59ExMap_i_convert_20080310111744.jpg

http://www.infovlad.net/underground/asia/japan/dossier/echelon/caq59.html
より転載

国際遠距離通信衛星(インテルサット)を特に標的としたステーションである。

インテルサットのリングは世界中で赤道上空の静止軌道にあり、
それぞれ何万という電話、ファクス、電子メールを
同時に扱う中継ステーションとして稼動している。

5つのUKUSAステーションがインテルサットによって
送信される通信を傍受するために設立された。

1981年、NSAはGCSBに日本大使館通信を標的とする
プロジェクトに貢献するよう強要し、それ以来、
ニュージーランド諜報職員は密接にNSAのヤキマ・ステーションに関与してきた。

そのときから、5つのUKUSA政府機関はすべて、
一般 的UKUSA監視のために割り当てられた地球の部分と同じ地域内での、
すべての日本の部局からの外交ケーブルを監視する任務を有してきた。

Waihopaiステーションが1989年に開設されて
ニュージーランドがエシュロンに統合されるまで、
日本の通信の割り当ては、ヤキマで傍受されて、
未処理のままウェリントンにあるGCSB本部に送られ、
そこで暗号解読、翻訳、UKUSA形式諜報報告書に記入された。
11:21  |  エシュロン  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.10 (Mon)

エシュロンを麻痺させる日

http://www.infovlad.net/underground/asia/japan/dossier/echelon/echelon_nsa.html
より転載

エシュロンは特定の個人の電子メールやファックスを
「狙い撃ちで」傍受するようには設計されていない。

傍受は世界中の通信に対して無差別に行われ、
興味を引く特定のメッセージを確定し抽出するのである。

国際的通信ネットワークを監視するために
秘密の通信傍受基地が世界中に設置され、
そのいくつかは地上の通信だけでなく通信衛星にまでおよんでいる。

各基地のコンピューターは、あらかじめプログラムされた検索語を用いて
天文学的な数の通信を自動的にサーチする。

またエシュロンはこれらすべての通信傍受基地を連結し、
この能力とデータを共有している……
噂はほんとうだったのだ。

「検索語」にはある地域について考えられる
すべての名前、地名、話題などを含んでいる。
さらに、ある特定の電話番号や電子メールアドレスが
含まれていないかも自動的に検索される。

各基地にある「辞書」は、その基地の親政府機関だけでなく、
他の政府機関によっても補強される。

各基地の辞書が該当語を含むメッセージを見つけると、
そのメッセージは自動的に取得され、管轄の親政府機関に送信される。

外国の情報機関のために送られるメッセージを、
取得した当該国の情報機関は見ることができない。

ややこしい言い方だがこういうことだ。
例えば、アメリカはニュージーランドのある基地の辞書を「補強」することができる。
でもその基地が発見した「アメリカ情報機関向け」メッセージは、
ニュージーランドの情報機関は閲覧できない仕組みだ。
5カ国間にこの仕組みが行き渡っている。
 
アメリカ国内に存在する外国公館や企業などが本国と交信する内容は、
メリーランドとバージニア州郊外にある盗聴基地が担当している。

これと同時に世界各地に設置されたNSAの主要基地を通じて、
世界のあらゆる通信を入手している。

通常、世界各地に設置されたNSAの主要基地は、
NSA名義ではなく米軍情報機関の名義で保護されている。

1981年、ニュージーランド政府はアメリカのヤキマ基地と連携を密にし、
日本の外交通信を傍受するよう目標を定めた。

ヤキマ基地で傍受された通信は、翻訳と解読のため
ニュージーランドのウェリントンに送信された。

のち1989年にニュージーランドのワイホパイ島基地が設立されると、
日本関係の通信はここが一手に引き受けることになり、現在に至っている。

最初のエシュロン基地は国際通信衛星(インテルサット)を標的にした。

インテルサットは赤道上を輪のように配置されており、
夥しい数の電子メールや電話を同時中継している。
このインテルサットを傍受するために、
つぎのような5つのエシュロン基地が設置された。

埼玉県大井町亀久保にある、防衛庁情報本部大井通信所にも
エシュロンの基地の一つがある、という噂も聞く。

海底ケーブル通信も、いったんデータが
「海上に」来るやいなや、エシュロンの餌食となる。

1982年には、海底ケーブルに仕掛けられた盗聴装置が発見されている。
しかし現在のところ、エシュロンの通信監視装置が、
光ファイバーを通過するデータを傍受することが
可能かどうかについては、知られていない。

すでにインターネットユーザーたちは、
NSAに対し「公開攻撃」を開始している。

アメリカおよびヨーロッパ議会加盟国のネットユーザーの
動きも尋常ではない兆しをみせている。

創立以来最大の試練を迎えたNSAが、
どのように危機を突破するか、関心が持たれている。
NSAに対するネットユーザーの攻撃ぶりを
端的に見せているウェブサイトがある。

このサイトは1999年10月21日を「エシュロンを麻痺させる日に決め、
全世界のネットユーザーに対し、
NSAへの攻撃命令をくだした。

10月21日に、特定の単語リストを自分の電子メールに
付記するように呼び掛けたのだ。
Wired News日本語版はこの単語リストを発表している。

もちろんこの当日には、NSAのコンピューター・ネットワークや
エシュロンが実質的な被害を蒙った、
といういかなる消息も言論に報道されることはなかった。

しかし今年(2000年)に入って、NSAのコンピューターは、
いわゆる「過負荷」によるシステムダウンを経験する。

ZDNewsは2000年1月31日、この事故をトップ記事として報じている。
米国家安全保障局のコンピュータに障害――
原因は大量傍受による過負荷?

「この障害によって、収集した情報そのものが
影響を受けることはなかったが、情報の処理には支障をきたした。
情報処理のバックログはほとんど完全であり、
NSAでは重要な情報が失われたことはないと確信している」。
プレスリリースはこう説明している。

エシュロンによるプライバシー侵害への憂慮は、NSA叩きと連動している。

いままでNSAの秘密活動にどちらかといえば寛大であった西側諸国でも、
エシュロンに対する正確な調査と不法運用の可能性に
制裁を加えようという政治家たちが、ごく少数ではあるが出現している。

すでに昨年1月、アメリカ下院の情報委員会はNSAに対し、
エシュロンと関連した書類を提出することを要求したが、
NSAはこれを拒否した。

イタリアの司法当局もエシュロンの運営に対して法的に規制する動きを見せている。
ローマ地検は、NSAの盗聴活動がイタリアの法律に
違反しているかどうかの調査を開始した。

もちろんNSAは、伝統的ともいえる姿勢で
このような圧迫に沈黙という立場を貫いている。

NSAは、メディアがときどき提起する不法盗聴盗聴疑惑に対して
「事実とは異なる」と、短く答弁するにとどまり、
喧喧諤諤の論争に巻き込まれまいとする態度を見せている。
それどころかNSAは、アメリカ議会とメディアに向け、
諜報活動を強化することへの必要性を力説しているのである。

昨年12月27日のロイター通信によれば、
NSAは11月15日、「変化の100日」を宣言した。
スパイ衛星と全世界の盗聴基地、そして
海外の信号情報を収集する方法を「現代化」するという計画である。

しかし、アメリカ政府が国家の安全保障という
錦の御旗をかかげ死守してきた「沈黙の壁」は、
徐々に崩壊しつつあるようだ。

昨年3月にエシュロンを構成する国家のひとつであるオーストラリア政府が、
自国の情報機関DSDを通じてエシュロンの存在を認めたことが、
その最初の兆候であろう。
10:52  |  エシュロン  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.10 (Mon)

エシュロンとNSA

http://www.infovlad.net/underground/asia/japan/dossier/echelon/echelon_nsa.htmlより転載

アメリカ合衆国政府が自国民にスパイ活動を行うのは違法だ。
イギリスも同じ。

しかしUKUSA (米英間の合意) により、
イギリスはアメリカでスパイ活動を、
またアメリカはイギリスでスパイ活動を行い、
両国はデータを交換することができる。

このような行動は、法律の専門的見解では合法なのかもしれない。
しかし両国の法律がもっているはずの、
市民を守るという精神の裏をかくという意図があるのは明らかだ。

「エシュロン」(Echelon)は、NSA主導による
全地球的な通信情報傍受システムをさす名称だ。

エシュロンは電話、ファクシミリ、電子メール、
インターネットからのダウンロード、衛星通信など、
一日あたり30億もの通話を自動的に、かつ無差別に傍受し、
また傍受された通 信データを分析、処理し
整理された情報を主要地点にリレーするという過程を繰り返す。

UKUSAの結果アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、
ニュージーランドの5カ国が署名し、
エシュロンは1947年に発足してから現在に至っている。

エシュロンによって得られた情報が、
国防や大規模なテロに対する対策など、
盗聴・諜報システムの本来の目的に限定して使われているわけではなく、
アメリカ、イギリスなどの国家の経済戦において
有効活用されているのではないか、という点である。

しかも諜報活動の過程において、プライバシーの侵害は不回避なのだ。

ほんとうのテロリストや麻薬の運び屋なら、強力な暗号手段を用いるだろう。
だから、アメリカ政府は一般民間人が強力な暗号を
使用することを禁止するよう試みている。


これはほんとうに犯罪を防止しようとしているのだろうか。
企業秘密などをエシュロンが読むことができるような状態に、
つまり通信環境を現状にとどめておくという意図はないのだろうか。

エシュロンを主導するNSAとは?

1952年11月4日の午前1時、秘密裡に発足した包括的通信情報局、
NSAが初めて世間にその存在を露呈したのは1960年の9月であった。

当時NSA本部に暗号解読要員として勤務していた
同性愛カップル、バーノン・F・ミッチェルと
ウィリアム・H・マーティンは旧ソ連へ亡命した。
二人は自分たちの同性愛行為が発覚することを恐れ、
敵国へ亡命を図ったのである。

当時のアメリカは、現在の姿からはなかなか想像がつかないだろうが、
同性愛者にとって過酷きわまりない社会だったのだ。
ミッチェルとマーティンは自分たちの「性的な趣味」が
発覚することを極度に恐れた。

特に保守的性格の強い情報機関では、同性愛は強い制裁の対象であった。

ミッチェルとマーティンは亡命後に記者会見を開いた。

そして暗号解読における英米の連携を明らかにし、
NSAが常時40カ国以上に対し盗聴作業を行っていることを暴露したのだ。

彼らのおかげで、ソ連の情報機関はNSAという組織の実態について、
大まかながらに把握することができたのである。

アメリカ政府はこの亡命事件の余波で、
NSA組織内部の同性愛者26人を摘発し解雇した。

そして敵国に露呈してしまった組織を再構築するために、
数年を要したと伝えられている。
だが亡命者は一人ではなかった。

ミッチェルとマーティンにつづき1963年、
NSAの中東部門調査分析要員ビクター・N・ハミルトンが
赤いカーテンの向こうに渡り、「イズベスチア」記者に対し、
NSAが外交通 信のほか国連の通信をも傍受、
解読作業を行っていることを克明に述べたのである。

現在7万名ほどの職員が通信の傍受と暗号解読、
アメリカの通信セキュリティ業務などの任務を遂行しているこのNSAは、
敵性国はもちろんのこと、
友邦国の軍事・外交・商業用暗号システムの情報まで
まんべんなく「横領」するという、「雑食性の情報機関」なのである。

世界的に有名な人物の中で、NSAに声紋の特徴を
知られていない人はほとんどいないという。

NSAはデータとして「音声」を保有しており、
通信を傍受する過程で、重要人物の音声を捕捉するやいなや、
ただちに録音装置を作動させる技術を持っているといわれている。

いったんNSAに傍受された信号情報はただちに
解読、翻訳、分析などの過程をたどり、
「情報」として整形され、報告書となる。

スパイ活動というのは、たとえ緊密な同盟関係にある
国どうしといえども嫌なものだ。

特にその目的が法の執行という目的ではなく、
有力な政治家にさらに力を付けさせるための
組織的な欺瞞だとしたら、なおさらである。
そこで、ヨーロッパ議会の市民自由委員会はエシュロンを調査し、
エシュロンが存在すること、そしてその目的を公式に確認した。

1997年12月、イギリスのロンドン・テレグラフ紙に掲載された
サイモン・デイビスの「わたしたちのようなスパイ」という記事は、
欧州共同体がエシュロンを確認したことを公式に報告し、
そのシステムについて触れている。

デイビスの記事によれば、エシュロンは、
UKUSAによる情報交換システムの一部である。

しかし冷戦中に開発された、ほかの多くの電子スパイシステムとは異なり、
エシュロンはほとんどあらゆる国の政府、組織、企業を
監視するという目的、つまり非軍事目的として開発された。

デイビスによれば、英国議会はこの問題をずっと無視しづけてきた。

英労働党がイギリス国内におけるNSAの活動について質問しても、
英政府は国家機密規則を持ち出しこの質問をはねのけた。
こんな状態が40年も続いたのである。

それでもなおNSA主導による、エシュロンをはじめとする
通信スパイ組織は「うすうす知られた」存在の域を脱しえなかった。

その存在を決定的に世に知らしめたのは1999年11月初め、
イギリスBBCの報道であった。

BBCは11月2日、オーストラリア情報保安局監察官ビル・ベリックは、
NSAを中心とする世界的な通信傍受ネットワーク、エシュロンは実在し、
また彼自身が勤務していたオーストラリア防衛通信理事会も
この盗聴網の一部であることを確認した、と報道したのだ。

長い間、アメリカ政府はNSAという情報機関の
存在自体を肯定しない方針を貫いてきた。

NSAの存在だけでなく、この機関が友邦国の情報機関との協調のもと、
主導的立場で運営してきた世界的な
通信傍受システムのエシュロンについて、
ほかならぬ協力国であるオーストラリアの
情報機関の関係者が直接確認してくれたのだから、
NSAとしてはかなり困惑したことであろう。

エシュロンの脅威が一般に認知されるにつれ、
アメリカ議会もNSAに対し文書の公開を要求したが、
NSAは依頼人情報の非公開原則を理由に、公開を拒否した。
EPICもやはり訴訟を起こす前にNSAに文書公開を要求したが、
やはり同様の理由で拒否された。

EPICのマーク・ロテンバーグ氏は
NSAはアメリカ国内の情報は収集していなかった、と主張している。

しかしわれわれは、NSAがインターネット上における
アメリカ国内の通信を無差別に収集し、
監視してきたということを信じるに値する根拠がある」と語る。

2000年1月21日、アメリカの民間シンクタンクである
国家安全保障公文書館 の研究員、ジェフリー・ライチェルソン氏は、
情報公開法に基づいて機密扱いを解かれた、
アメリカ国家安全保障局(NSA)の機密文書を分析し、その結果を発表した。

それによると1994年の米空軍情報局(AIA)の文書が、
このエシュロンについて言及し、
「AIAの参加は在日米軍三沢基地でのレディーラブ作戦に限定されていた」とされる。

レディーラブ作戦とはエシュロンの一環で、
アメリカ空軍情報局によるソ連の衛星通信の
秘密傍受を指すものとみられる。

アメリカ政府は、エシュロンの存在を認めたことは一度もない。

しかし「これらの文書で、エシュロンというプロジェクトが
存在することを政府が認めたことになる」と、
ライチェルソン氏は語る。

エシュロンは非常に大量の通信を無差別に傍受し、
コンピューターによる語検索で価値のある情報を選別している。

エシュロンは各国それぞれについての興味深い
キーワードを含んだ「国家辞書」を使用しているという。

10年以上前より、この5カ国の国家保安局は
世界全体の電子通信傍受を「地域別」に行うようになった。

そして世界中のテレックス、ファックス、電子メールを
これらの「検索語」で検索できるという新しい技術が開発され、
電話は自動的に語検索され解析されるという噂がかけめぐった。

初期のエシュロンは電話回線や超短波通信データを
「郵便局塔」とよばれる施設を経由して吸い出していた。

しかしインテルサットとデジタル通信、
さらにはインターネット発達のおかげで、
英国メンウィズとその他の基地は電子メール、ファックスや
音声メッセージを傍受するする能力を持つに至った……。

この「噂」に徹底的に取り組んだのが、
ニュージーランドのニッキー・ヘイガーである。

ヘイガーは50人以上にわたる諜報機関関係者にインタビューし、
最終的に"Covert Action Quarterly"誌で
エシュロンの「辞書」の存在を初めて公開し、
世界最大の諜報活動の実態が表にさらされることとなった。

ヘイガーがニュージーランドの諜報部員から得たのは、
スパイ活動が行われている場所、エシュロンの作動方法、能力と欠点、
またコードネームのようなたくさんの詳細な情報だった。
ヘイガーの得た情報は、以下の通りである。

エシュロンのメンバーは米国家安全保障局(NSA)、
イギリスの政府通信本部(GCH)、
カナダの通信保安庁(CSE)、
オーストラリアの防衛通信理事会(DSD)、
そしてニュージーランドの政府通信保安局(GCSB)である。
10:46  |  エシュロン  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.10 (Mon)

『エシュロン』の基礎知識

misawa_02.jpg
写真は三沢基地(青森)のエシュロン受信基地。 
http://www.kamiura.com/abc33.html
より転載

米国 英国 カナダ オーストラリア ニュージランド 
英語圏5カ国の盗聴組織
『エシュロン』の基礎知識

世界中の電話、電子メール、ファクシミリ、短波無線、
海底通信ケーブル、衛星通信を傍受する秘密作戦名

英米など英語圏5カ国が参加する通信傍受(盗聴)機関「エシュロン」を
調べてきた欧州会議エシュロン特別委員会は、
「エシュロンによる通信傍受は人権やプライバシーを侵害する」
という最終報告書を賛成多数で可決した。

 エシュロンはどんな組織で何を目的にした組織か?

「米、英、加、豪、ニュージーランドの英語圏5カ国で構成される盗聴組織の暗号名。

主に赤道上に配置された商業通信衛星インテルサットの電波を
地上で受信(盗聴)している」といわれている。
しかしマイクロ波などの地上波無線、短波無線や携帯電話などの電波も盗聴している。

受信基地はどこにあるか?

「香港の受信基地が、94年の中国返還で撤去されたので現在は19箇所。

参加5カ国以外にあるのは、
日本の三沢基地と、キプロス基地、それにプエルトリコのサバナセカ基地、
なおドイツのパートアイプリン基地は来年閉鎖される予定。
そのほかは米、ニュージランド、豪、英に設置されている。
数年前にスペインに対し、受信基地提供を打診したが断られた経緯がある。

日本向けの通信は三沢基地が担当しているのか?

「通信傍受は三沢などで行われているが、
そのデータ―はニュージランドのワイホパイ基地にある
辞書(分類された情報の別称)に送られ保管されているようだ」。

米国の情報はカナダや英国の辞書、
ヨーロッパ方面の情報はアメリカの辞書というように、
受信基地と収集分析は異なった国で行われている。

また三沢基地は日本だけでなく,極東ロシア、東アジアなども担当している。      

どこの国のどんな組織が拠点で、職員は何人ぐらいが従事しているのか?

アメリカのNSA(国家安全保障庁)が全体を動かしているようだ。
その本部はメリーランド州のフォートミードにある。
職員数は公表されていないが7〜8万人程度の職員がいるようだ。

しかし米国の陸、海、空軍の通信情報機関はNSAの監督を受けているので、
冷戦時には世界で最大47万人がNSAの盗聴活動に従事していると言われた。

その数は冷戦後もNSAが麻薬・テロ対策にシフトを変更し、
人数そのものは激減していない。

通信傍受(盗聴・情報活動)は平時こそ戦時という発想があるし、
有事になっても急に専門家を増やせないという事情があるので、
普段から専門家を養成しておく必要があると考えているようだ。

最近の事件で、エシュロンが関与したものがあるか。

北朝鮮の金正日総書記の長男(らしい)が成田空港で摘発されたのは、
エシュロンから事前に日本に通報があり、
入管や公安調査官が成田に待機して摘発したといわれている。

また日本赤軍の重信房子が逮捕されたのも、
エシュロンがEメール解析から所在を割り出し、
日本の捜査機関に通報したという話しもある。

しかしエシュロン自身が自らの実績を公表したことは一度もない。

そうそう中国の海南島に不時着したEP3機も、
受信した地上波の盗聴情報を衛星回線を通じてNSAに送っていたといわれていた。
EP3は海軍機だが、搭乗員はNSAの職員と言う説と、
搭乗員は海軍のコミント機関(通信傍受)の関係者と言う説がある。
私はその両方が搭乗していたと思う。

エシュロンの存在を公的機関が認めたのは、今回のEUが初めてか?

昨年3月に、オーストラリア政府がDSD(豪政府の情報機関)が
エシュロンに関係していると認めたことはあったが、
具体的な活動については公表していない。
しかし世界のエシュロン研究者のよって、かなりの部分が明らかになってきた。

エシュロンの盗聴能力はどの程度か?

NSAの情報収集スパコンの性能を向上させて、
通信衛星インテルサットの高速大容量の通信に対応できるように改良をおこなっている。

最も新しい話しとしては30億回分の通信/1日という数字が
エシュロン研究者の中で上げられている。

電話、ファックス、Eメールなど、世界中で行われる通信の90パーセントの受信が
可能という話しもある。

エシュロンのやり方は、すべての通信を傍受して、
そこから必要な情報を選別するという方法をとっている。
だから基本的には、すべての人や組織の情報を盗聴することが可能だ。

しかしロシアや中国はエシュロンの存在や活動を熟知しており、
重要機密には高度な暗号を使ったり、
電波による通信(光ファイバー通信は傍受不可能)を禁じているので、
基本的な極秘情報より周辺情報を積み上げて分析しているようだ。

なぜエシュロンは外交通信や企業通信まで盗聴するのか?

多国籍企業の競争が激しくなり、大規模な取引(契約)などが
国益に直接関係することが多くなった。
そこでビジネス情報を自国企業に有利に活用したいという気持ちが強くなったようだ。

また冷戦が終わり友好国や同盟国間でも、
通商などで利害関係が激しく対立することが多くなった。
だから日本の外交通信や企業通信を傍受して、
日本政府や日本企業の本音を知ったり、国際的なビジネス競争に勝ちたいのだ。

人権やプライバシーの侵害にならないのか?

いくら自国政府の情報機関でも、
犯罪に無関係な国民の盗聴を行えばプライバシー(人権)の侵害になる。
しかし通信を傍受すること自体は違法ではない。
その通信の内容を漏らせば、通信の秘密を漏らしたとして違法になる。

そこでアメリカ国内の盗聴はイギリス(辞書)が行い、
イギリス国内の盗聴はアメリカ(辞書)が行うという逃げ道を考えた。


日本の辞書がニュージーランドにあるのも同じような理由と思う。
しかしエシュロンの人権侵害を訴える市民運動家たちは、
エシュロンのコンピューターが特定の単語(キーワード)を選んで
情報を選別する特性があることから、
わざと普通の文章や会話にこのキーワードを入れて妨害する人もいる。

例えば、「拝啓」の変わりに「爆発」と入れれば、
エシュロンのコンピューターはこの通信を選別して登録してしまう。

「テロリスト」「FBI」「CIA」「デルタフォース(対テロ特殊部隊)」「軍用銃」「爆弾」など、
すでにエシュロンが選別するキーワードの大部分が、
海外の研究家たちによってインターネット上に公開されている。

そのあたりがエシュロンの弱点のようだ。
昨年、1月頃に3日間にわたりNSA(エシュロン)の
スパコンがダウンしたという情報があるが、
原因に大量の情報が意図的送られてダウンしたという情報もある。
しかしNSAはスパコンのダウンは認めても、その原因についてはノーコメント。

エシュロンの盗聴はインテルサットだけを対象にしているのか?

前述でも説明したように、NSAの下部組織に多くの盗聴機関が存在している。
また5カ国の在外大使館や公館などには、
携帯電話などの盗聴用アンテナが建設されていると言われている。

82年には海底通信ケーブルに、
潜水艦から盗聴器が仕掛けられているのが発見されている。


インテルサットの盗聴だけで世界の90パーセントの通信が傍受できるわけがない。
むしろインテルサットの盗聴は全体の一部で、
EUのエシュロン調査委員会もわかっているのに
公開できない部分があると見るのが常識的だ。

私たちの電話やEメールも盗聴されているのですか?

ただの普通の人を監視して、通信を盗聴しても時間や労力の無駄だ。
やはり相当な世界的有名人か、要注意人物、特定の組織や企業というように、
エシュロンの対象になる人物や通信は限界されている。

もし自分が普通の人なら心配する必要はない。
しかし国家機関や企業などでの者で、エシュロンの盗聴を避けたい人は、
通信内容を暗号化したり、
通常の電話回線での通話を禁止するなどの対策が必要である。
また日本政府としても立法処置で、
自国の電波情報を他国で解析することも禁じることが必要だ。

日本とエシュロンの関係をもっと詳しく教えてください?

単純にエシュロンといっても、ニクソン訪中が行われた後の中国・東北部に、
極東ソ連の通信を傍受するエシュロンの施設が建設されていたこともある。

米軍三沢基地のエシュロン受信施設にあるドーム内に
通信衛星用の数ギガ・ヘルツ(波長)・クラスの電波を受信する
パラボラアンテナが設置されている。

どの方向を向いているかを隠すためにドームに覆われている。
その奥にある通称「像のオリ」は、
地上電波がどの方向から発信されたかを特定する電波方位探知施設。

そうして日本はエシュロンに協力する見返りに、
金正男や重信房子の情報を得たと考えられる。
前述したスペインのエシュロン基地建設要請時に、
エシュロン側はスペインにバスク解放戦線(ETA)などの
テロ情報を提供すると条件を提案した。
日本にも同じ提案(密約)があるった見るのが常識的だ。 
10:35  |  エシュロン  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑
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