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2008.06.15 (Sun)

中西部洪水で米国エタノール大手の株価が下落 

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中西部洪水で米国エタノール大手の株価が下落 
大部分の中小生産者は数ヵ月中に撤退の観測

農業情報研究所(WAPIC)より転載


ドリスコル氏は、中西部の洪水は、
今年のトウモロコシ収穫に”回復不能”の損害を与えるだろうと見る。

今までのところ、5つの小規模生産者が工場を閉めただけだが、
これは”氷山の一角”にすぎず、
今後数ヵ月の間に20億〜50億ガロン
(2015年のトウモロコシ・エタノール生産目標は150億ガロンである)の
エタノール生産が停止する可能性がある。

ベラサンやバイオヒューエルのような大規模生産者は、
規模の経済故に有利だが、
それでも高いトウモロコシ価格で収益が縛られるのは避けられないと言う。

トウモロコシをバイオ燃料(エタノール)にするのはやめろという声が高いが、
いまや自滅に進み始めたのかもしれない。

ただし、それでトウモロコシ価格が大きく下がるわけではない。

トウモロコシは、戦後畜産にとっては石油のようなものだ。

飼料用需要はどこまでも膨らむ。

ドイツがエタノール10%計画を中止したのは
こういうことが理由だと思います。
エタノールは石油よりももっと供給が不安定です。

しかもアメリカ、ブラジル2ヶ国がエタノールを独占しています。
エタノールをこれ以上海外に依存するのは危険とみたのでしょう。


14:34  |  バイオ燃料 エタノール  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.05.25 (Sun)

中国・インドのバイオ燃料生産

中国・インドのバイオ燃料生産 食料作物栽培のための水の不足を深刻化 
国際水管理研究所

農業情報研究所(WAPIC)より転載

10月11日に発表された国際水管理研究所(IWMI)の研究報告が、
既に深刻な水不足に悩む中国とインドにおける
現在のバイオ燃料生産の拡大は、
増大する人口を養うための作物に必要な水の不足を一層深刻化すると警告、
トウモロコシやサトウキビを原料とする
バイオ燃料の代替生産方法を追求すべきと論じているということだ。

これは、バイオ燃料生産の水と土地への影響に関する
この二つの国に焦点を当てたモデル分析の結果を受けたものだ。

インドでエタノール生産のために使われるサトウキビのほとんどすべて、
中国でエタノール生産に使われるトウモロコシの45%が
灌漑水に依存している

両国とも、厳しい水不足に対処するために、
水が豊かな地域から不足する地域への水移転プロジェクトを開始したが、
これは費用、環境影響、
大規模ダムによる多数の人々の移住などのために異論が多い。

水使用量がもっとすくない別の方法が採られないと、
バイオ燃料は環境的に持続不能になる

インド政府は今月10日、今まで10州で義務化していた
石油へのエタノール5%のブレンドを全国一律の義務とすることを決めた。

10月からは10%ブレンドすることも承認、
2008年10月からは、一部例外地域を除き、これも義務化することを決めた。

既に2003年に示された方針を具体化するもので、
そのための生産奨励措置(低利銀行融資)も決めた。

ただ、全国で10%義務化ということになると、
10州で5%ブレンド義務化の場合の
3倍以上のエタノールが必要になると推定されている。

これをサトウキビ以外の作物から生産する計画はなく、
必用量を国内生産で賄うとすれば水不足の加速は不可避である。

インドに関しては、バイオディーゼルの大増産計画はそれ以上の心配の種だ。

インドの液体燃料の主流はディーゼルで、
ガソリン消費は1億バレル弱に対し、
ディーゼルは3億バレル以上を使用する。

そこで、政府は輸入石油依存を減らすために、バイオディーゼルの大増産を目論む。

その原料として白羽の矢を立てたのが、
今、荒地、乾燥地でも育ち、
食料生産とも競合しないと
世界中で注目を浴びているヤトロファ(アブラギリ)だ。

いくつの州は、既に小規模農家に苗を無償で配り、加工工場も立ち上げた。
国全体のヤトロファ栽培面積は、
今や50-60万haに達しているのではないかという。

インドだけではない。
中国も今年2月、既に200万haにヤトロファが栽培されており、
2010年にはさらの1100万haが追加されるだろうと発表した。

隣のミャンマーでも数百万haの栽培計画があり、
フィリピンも最近、70万haの栽培計画を発表した。

中国、欧米企業は、アフリカやインドネシアなどにも、
ヤトロファの大規模栽培地を物色している。

ヤトロファから生産されるディーゼルが高品質で、
菜種、ヒマワリ、大豆から生産されるものより高性能であることは実証された。

この研究者は、安価で・村レベルで
容易に複製できるバイオディーゼル精製装置も作り上げた。


ヤトロファの大規模栽培のリスクを考えれば、
インドの60万の村のうちの
燃料や電気を欠く8万の村のエネルギー自給のために
これを役立てるのが、今のところ最善と言う。

ヤトロファは他の作物や植物が育たない土地で育ち、
土壌浸食を抑え、土壌の保水力を増すから
非耕作地の良い作物にはなる。


しかし、小規模農家の土地をヤトロファで埋め尽くせば
何が起きるか分からない。
この点に関しては、研究者の見方は一致しているという。

 
14:34  |  バイオ燃料 エタノール  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.05.25 (Sun)

草の油田になるような植物が登場した!

草の油田になるような植物が登場した!より転載

ヤトロファ・クルカスという植物です。
和名: タイワンアブラギリ
別名: ナンヨウアブラギリ

日本では樹液がネバネバを利用して
天然のしゃぼん玉が作れるので
シャボン玉の木として苗木が売られているそうです。

まあ、どんな風に栽培されているか
イメージがつかないと思いますので
下記のサイトの画像だけ参照していただきたい。
(仏語ですが、画像だけ見てください!)

t-JCL1.jpg


t-JCL_plantation_susani_SRIPL_india_s.jpg


t-JCL_fruits_big_2_D1_ghana.jpg


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JCL_soap_on_tissue_mali_convert_20080525130237.jpg


ヤトロファ概要

・速い成長
・50年以上生きる
・3〜5メートルの高さ
・メンテナンスを殆ど必要としない
・干ばつに強い耐性がある
・暑い環境で成長する
・高品質な土壌を必要としない
・よく潅漑(かんがい)された土を好む
・中央ヤシより10倍少ない水で済む

4846820.jpg



樹液は抗炎症性を持っている。


タンニンまたは染料のように使用されています。

小枝
小枝は歯ブラシのように使用されています。


種子は37%の油を含みます。 生物燃料においてこの油は、潤滑剤、殺虫剤と伝統薬として、石鹸とキャンドルを製造するのに使用されている。燃料やバイオガスのように果物のさやを使用することができます。


伝統薬として使用される。

全面栽培することによって
働きと役目

水や風の浸食を防ぐ
・家畜が食べない生きているバリア

・他植物のための避難所
・げっ歯動物に険悪感を与える

栽培の主な地域

半乾燥地帯が適している。
熱帯地方、亜熱帯地方でもよく見られる。



13:07  |  バイオ燃料 エタノール  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.05.25 (Sun)

図は、ヤシ油の抽出過程を示したもの

代替エネルギーとしてヤシ油が注目集める

2007年9月17日 AFP】

図は、
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2284496/2152964

ヤシ油の抽出過程を示したもの。

ヤシ油は代替エネルギー源として太平洋諸島で再び注目を集めている。(c)AFP
12:52  |  バイオ燃料 エタノール  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.05.22 (Thu)

洞爺湖サミットは日本が笑いものになる場

農 業 情 報 研 究 所 より転載

(1)
米国エタノール工場新規需要、1年は”死滅状態”に―
世界的金融危機と原料価格高騰で

トウモロコシ価格高騰によるエタノール加工企業のマージンを圧迫と信用危機で、
銀行はエタノール工場新設への融資に非常に慎重になっているという

(2)
ニュージーランド バイオ燃料利用義務化の延期へ 
持続不能な方法で生産されるバイオ燃料の輸入を恐れる

日本政府は、こんなことにはまったく無頓着だ。
輸入者が勝手に”持続可能なバイオ燃料”と考えているだけだ。


(3)
カナダ・バイオエタノール利用促進法案がピンチに

近々議会で承認されるはずであった
カナダのバイオエタノール利用促進法案の成立が怪しくなってきた。

この法案はガソリンへの5%混合で
バイオエタノール利用を飛躍的に増やそうとするもので、
ごく最近まで、少数与党の保守党はもちろん、自由党、新民主党(NDP)、
ブロック・ケベコワの主要4政党すべてが支持してきた。

しかし、5%混合となると大量のエタノールが必要になり、
トウモロコシ原料のエタノールに頼るほかない。


(4)
ドイツ環境相、2010年E10導入計画の棚上げを改めて表明

ドイツのジグマール・ガブリエル環境相が2月、
ガソリンに添加するバイオエタノールの比率を現在の5%から引き上げ、
2010年には10%とする計画を廃案にするかもしれない
と語ったことについては前に伝えたが
先週金曜日(4月4日)、同じ国営テレビで、
この計画を棚上げすることになろうと改めて語ったという。
理由は同じく、大量の車がE10燃料を使えず、大変な経済的コストが生じるためだ。

(5)
ところで、4月5日に北海道洞爺湖町で政府が開いた
「地球温暖化問題に関する懇談会」で、
同懇談会の寺島実郎会長は、

「温暖化防止対策の一つとして、
ガソリンに混ぜるバイオエタノールの割合を10%まで高めるように訴えた」
(「自給率50%を提起 バイオ燃料拡大も」 日本農業新聞 4月6日)そうである。

「国産バイオ燃料の大幅な生産拡大に向けて」といい、
「バイオ燃料技術革新計画(案)」といい、
日本では、経済・社会・環境影響評価どころか、
実行可能性の評価も欠いた夢のような計画が、何故こうもまかり通るのだろう。

本気で温室効果ガス削減に取り組む気などさらさらなく、
格好だけつけようとするからだ。

しかし、そんなことはすっかり見透かされている。

洞爺湖サミットは日本が笑いものになる場となりそうだ。


16:25  |  バイオ燃料 エタノール  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.05.22 (Thu)

バイオ燃料 化石燃料から作る場合の70〜400倍の水が必要

農 業 情 報 研 究 所 より転載

バイオ燃料からエネルギーを作るには、
化石燃料から作る場合の70〜400倍の水が必要―ユネスコの報告

国連の専門家が水のフットプリントの増大を懸念している。
地球人口のおよそ半分、25億人が下水設備を持たない。

その多くは都市のスラムに住む。
世界の都市人口は毎週100万人増えている。
農業の水需要も増え続ける。

気候変動の脅威から炭素フットプリント―
人間が生み出した温室効果ガスの量―
が注目されているが、科学者は今、
水のフットプリント―モノやサービスを生産するために必要な水の量―の計算を始めた。

 ユネスコ水教育研究所が今月発表した報告書によると、
バイオ燃料からエネルギーを作るには、
化石燃料から作る場合の70〜400倍の水が必要になる。

15,972ガロンの水を使って生産されるブラジルのバイオマス―
主にエタノール用に使われるサトウキビ―からのエネルギーと同量のエネルギー
を提供する原油を生産するのに必要な水は262ガロンにすぎない。

オランダのバイオマスでも6,284ガロンの水が必要だ。・・・

日本は、食料輸入で大量のバーチャルウォーターを輸入したうえに、
ブラジルからのエタノール輸入でも同じように
バーチャルウォーターを輸入することになる。

これは”持続可能”でしょうか。

否、日本政府はそんなことにはまったく無頓着です。

15:44  |  バイオ燃料 エタノール  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.05.15 (Thu)

欧州のバイオ燃料政策が批判される

欧州のバイオ燃料政策が批判されるより転載

ザックス氏は、基本的には米国に問題があるとしつつも、
欧州のバイオ燃料促進にも警鐘を鳴らした。

米国は、トウモロコシから作られるエタノール1ガロン当たり51セントの補助金を出している。

 他方、EUは昨年、2020年までに運輸部門の20%を
バイオ燃料でまかなうようにすると決定した。

欧州委員会のピーター・マンデルソン貿易担当委員は、
欧州の政策は食料価格高騰に「わずかな影響」しか与えていないと述べている。

 しかし、「食料への権利」に関する国連特別報告官のオリバー・デシュッター氏は、
フランスの『ル・モンド』紙に対して、

「米国がトウモロコシの4分の1を(バイオ燃料に)使っているのはスキャンダルだ。

納税者の金が小さなロビー集団の利益に奉仕するためだけに使われている。

バイオ燃料分野に対するすべての投資は凍結されるべきだ」と語った。


 
11:45  |  バイオ燃料 エタノール  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.05.12 (Mon)

ブラジル:アフリカに技術支援

緑の革命 アフリカ版です。
世界銀行と国連、おなじみの役者です。
アフリカ版の目玉はブラジルが役者として登場したことです。
「私はこうして成功しました。」とやれば、
アフリカの人たちもその気になります。

小さい家族農業と大きいバイオ農業をセットにしていますが
もちろん本命は大規模農業のほうです。

その証拠に大規模農業はラテンアメリカですんでいるから
アフリカにやってきたのです。
ラテンアメリカの貧しい人たちはそのままにして。

記事を読んでいるとぽろぽろと連中の本音、もくろみが見えてくるはずです。


ブラジル:アフリカに技術支援より転載

ブラジルの人々が、
世界の飢餓と環境の脅威の削減に真の貢献を果たしていると考えるには、
それだけの理由がある。

ブラジルは、農業技術を開発し、貧困諸国にその技術を提供し始めたからだ

 その一例が、4月20日ガーナを公式訪問中のブラジルの
ルーラ大統領によって開設された
ブラジル農牧研究公社(EMBRAPA)のアフリカ新事務所である。

 EMBRAPAのアフリカ担当技術コーディネーターのパウロ・ガレラニ氏は、
ブラジルはまた「開発のための農業科学技術国際評価」(IAASTD)の
提言の多くについても実績をあげていると述べている。

 IAASTDは、あらゆる角度から農業を検討し、
農業の持続可能性を高める方法を探るため
世界銀行と国連5機関が支援するパネルである

 各国政府、市民団体および民間セクターから
400人以上の科学者や専門家が参加するパネルは、
4月7日から12日まで南アフリカのヨハネスブルクで政府間本会議を開催し、
作成した5地域の各評価報告書と統合報告書を採択した。

会議にはおよそ60カ国の政府の代表が出席した。

 報告書では、貧困、環境破壊
そして8億人以上の飢餓に苦しむ人々などの問題を抱える世界において
農業が目指すべき方向性について、きわめて批判的な評価を行っている。

また、気候変動の影響にさらされる将来のシナリオを概説するとともに、
知識体系、科学および農業技術の役割について提言を行なっている。

 ヨハネスブルク会議に出席したガレラニ氏は、
サトウキビを原料とするエタノール燃料の生産技術は
気候変動の影響を緩和する効率的で低コストの
バイオ燃料の開発において大きな進展だと述べている。


ただ気候変動対策としてのバイオ燃料に関する主張には、
環境保護論者その他から疑問の声が上がっている。

 ガレラニ氏によれば、ブラジル、
特に41の研究センターのネットワークであるEMBRAPAは、
農薬や科学肥料の使用を削減し、
渇水や害虫に対する穀物の耐性を高める
バイオ技術においても大きな前進を遂げている。

 ブラジルは、こうしたノウハウや技術の進歩を
アフリカに「移転し、適合させる」計画であり、
したがってアフリカは時間を無駄にすることなく
その恩恵にあずかることができるようになる、とガレラニ氏は説明する。

 アクラにあるアフリカ事務所責任者のクラウディオ・ブラガンティニ氏は、
IPSの取材に応えて、2006年に創設が着手されたEMBRAPAのアフリカ事務所は、
2領域において発展に協力すると説明した。

ひとつは、ブラジルの貧しい北東部半乾燥地帯で活動を行っている
研究センターの経験に基づく小規模農業、もうひとつは商業的農業である。

 前者は、家族経営の農家が大半を占める
ブラジル北東部と同じような状況にある
小規模ながら潜在的生産力のある後発開発途上国を対象とする。

ブラジルではルーラ政権の下、
そうした家族経営の農家には、
長期低利貸付や技術支援が広範囲にわたり提供されている。

 後者は、ブラジルの中部セラド地区のように
「地形に優れ、大規模生産の可能性に富む
広大な草原地帯を有する諸国」を対象とする。

ブラガンティニ氏は、アンゴラ、コンゴ、ザンビアを例に挙げた。

 ブラジル人農学者であるブラガンティニ氏は、
アフリカの民間セクターから
ブラジルの技術の活用に早くも大きな関心が寄せられており、
「嬉しく、また驚いている」と述べた。

この数十年アフリカの国々に暮らしてきた彼は、
昔に比べ農民たちの意識に大きな変化が見てとれると話す。

 技術移転は、当初、国際機関が関与した二国間技術協力や
メカニズムによる研修という形態をとっていた。

しかし後には、ブラジルのバイオ燃料に関するノウハウ、
アグリビジネスの各種製品、畜産などに
主に関心のあるアフリカの大規模農家を含むまでに拡充された。

 ブラガンティニ氏は、

アフリカでは緑の革命はまだ起きていない。形になってきたところだ」、


だからこそ先進諸国からの支援がきわめて重要だと言う。

 ブラジルは、アグロ燃料(農村物燃料)の開発に優先的に取り組み、
ルーラ大統領は頻繁に諸外国を訪れ、多数の国と協定を結んでいる。

 しかしこのところブラジル政府と産業界は、
食糧価格の高騰をもたらしているとして
バイオ燃料に対する厳しい非難にさらされている。

 ブラジルがガソリンの代替策として
30年以上にわたりサトウキビを原料に生産してきたエタノールと、
食糧の世界市場の不均衡を生んでいる
米国のトウモロコシ由来のバイオ燃料との違いについて、
世界の世論に実証してこなかったブラジルは、情報戦で劣勢にあるようだ。

 ルーラ大統領は、
バイオ燃料はアフリカの農業開発の機会をもたらすものであり、
所得を創出し、農村の生活を改善して飢餓と貧困を削減するとともに、
化石燃料を代替することによって
気候変動の影響を緩和できると主張している。

 したがって、持続可能な方法での生産が確保されれば、
IAASTDが謳う3つの目標すべてを達成できることになる。

 この10年で耕作面積がわずか20%増であるのに対し、
農業生産高が2倍という急成長を遂げたブラジルの農業にあって
重要な役割を果たしてきたEMBRAPAは、
ブラジルの環境的および社会的に持続可能な発展
ならびに貧困地域に対する援助に中心的機関として貢献してきた。

 しかしながらIAASTDは、
ラテンアメリカには広大な肥沃な土地があるにもかかわらず、
それらは少数の大規模地主が掌握し、
数百万人が未だ貧困と飢餓に苦しむままに放置されていることに対
し、
ブラジルをはじめラテンアメリカにも容赦ない非難を向けている。

 EMBRAPAのガレラニ氏によれば、
評価は当初、市民団体の「イデオロギー」に影響され、
たとえば、遺伝子組み換え作物やバイオ燃料を徹底して排除する傾向にあった。

しかし最終的には、各国政府の懸念が考慮され、
新技術も、必要なセーフガードを設けて注意をもって活用されるかぎり、

受入れられて、一定のバランスがとられた。


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2008.05.12 (Mon)

エネルギー源に占める割合でサトウキビ由来燃料が第2位に

ブラジル、エネルギー源に占める割合でサトウキビ由来燃料が第2位に

【5月9日 AFP】

ブラジル政府は8日、国内のエネルギー状況を概観する報告書を発表し、
2007年の同国のエネルギー源に占める割合で、
エタノールをはじめとするサトウキビ由来燃料が
初めて水力発電を上回ったことが明らかになった

 サトウキビ由来燃料がエネルギー源に占める割合は
前年の14.5%から16%に上昇した。

一方、水力発電による電力の割合は前年とほぼ同じ14.7%だった。

 最大のエネルギー源は依然として石油で、その割合は36%となっている。

 国営エネルギー関連調査会社のMauricio Tommasquin氏は記者会見で

「2007年は(エネルギー業界にとって)歴史的な年となった。
この趨勢(すうせい)を元に戻すことはできない」と語った。

 Tommasquin氏はさらに、
政府は現在新たな水力発電所を計画中だが、
エネルギー資源としてのサトウキビ由来燃料は
今後、水力発電よりも重要度を増していくだろうと予測した。

 現在、ブラジル国内の自動車の80%以上が、
エタノールとガソリンのどちらか、
あるいはその混合燃料で走行するタイプとなっている。

 エネルギー需要は前年比5.9%増で、ガソリン換算で2億3940万トンとなった。(c)AFP


新しい油田が見つかり、ブラジルは石油輸出国になります。
ブラジルがエタノールの生産をやめてくれればよいのですが。
サトウキビのかわりに、穀類を栽培してくれると食糧危機も緩和されます。
食糧危機はこれからも続くと思います。

前の記事で次のような記述があります。
米国はブラジルとバイオ燃料生産について協定を結んだ。

アメリカもブラジルもエタノールの生産をやめないようです。
それだけではありません。
ブラジルはアメリカと組んで、エタノール生産をアフリカに広めようとしています。
詳細はあとの記事で。

バイオ燃料計画を中止したドイツ
で、流れがよい方向へ向かうのではないかと期待したのですが。


19:46  |  バイオ燃料 エタノール  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.05.12 (Mon)

ナイジェリア、「ソルガム」原料のバイオ燃料生産を本格化

ナイジェリア、「ソルガム」原料のバイオ燃料生産を本格化

5月8日 AFP】
ナイジェリアのGlobal Biofuels(本社:ラゴス)は、
同国が世界一の生産高を誇る穀類、ソルガムから
バイオ燃料のエタノールを作るプロジェクトをいよいよ本格化させる。

 同社はナイジェリア国営石油公社(NNPC)
およびインドのバイオ燃料開発会社Praj Industriesと提携し、
オンド州に1万ヘクタールのソルガム畑を併設した
エタノール精製工場を建設して、2009年夏にも生産を開始したいとしている。

 おりしもバイオ燃料の開発が食料価格の高騰を招いていると指摘される中、
同社取締役のアラン・サレラ(Alain Salleras)氏(フランス人)は、
ソルガムがサトウキビよりも生産性と環境面の両方で勝っているとして、

「食料生産には影響しない」ことを強調する。

 第1に、ソルガムの栽培はサトウキビの4分の1の水で済む。

第2に、年に2、3度収穫できるので、
1ヘクタールあたりのエタノール生産高はトウモロコシの場合の4倍になる。

そして第3に、無駄になる部分がないというのだ。

エタノール精製には茎の部分だけを使用し、
穀粒は食用に、他の部分は家畜の飼料になる。

残った繊維質も、バイオマスとして発電に活用されるという。

 サレラ氏は、
「2020年までに消費エネルギーの10%を
非化石燃料由来のものにするという京都議定書(Kyoto Protocol)の取り決めが、
この国でも初めて長期計画として実施されることになる」とも語っている。

 初期の日量の生産は9000リットルを見込んでいる。

これはナイジェリアの1日当たりの燃料消費量3000万リットルのごく一部にしかならないが、
同社は、生産開始から3-5年以内に
その5%程度にあたる日量150万リットルまで増産できるとみている。

また、国内各地に飼料工場を兼ねたエタノール精製工場を建設する予定で、
8000人の雇用が創出されるという。

 ナイジェリアはアフリカ最大の産油国だが、
インフラの不備により慢性的な燃料不足に陥っている

今後はバイオ燃料が、こうした問題の解決の一助になることが期待されている。(c)AFP

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2008.05.12 (Mon)

バイオ燃料による被害を警告する先住民の人々

バイオ燃料による被害を警告する先住民の人々より転載
IPSJapan2008/05/08

国連の「先住民族問題に関する常設フォーラム」で
ビクトリア・タウリ・コープス議長は
「富裕国でバイオ燃料の需要が高まり、先住民族に打撃を与えている」
と訴えた。

タウリ・コープス議長はこのまま需要が拡大すれば
少なくとも6,000万人の先住民族の人々が
土地や生活の糧を失う可能性があるという。

 同時に今、途上国では
世界的な食糧危機で多くの人々が飢えや窮乏に苦しんでいる。

専門家はこの食糧不足もバイオ燃料の生産が影響していると考えており、
富裕国のエネルギー消費が変わらない限り続くものとみている。

 アース・ポリシー研究所のレスター・ブラウン所長も
「自動車燃料用の穀物生産を制限しなければ食の安全は悪化する」と語る。

最近の調査でブラウン所長は、
土地と水の持続不可能な利用
および貿易の不均衡が
現在の危機の要因であると指摘した。

 バイオ燃料の需要に伴い、
燃料用穀物生産のための土地を求めて
熱帯雨林にまで開拓が及んでいる。

さらにかんがい用の水も不足している

同研究所の調査によると、過去50年でかんがい地は3倍になり、
言い換えると、可耕地は毎年1%ずつ減っている。

 国連の世界食糧計画(WFP)が4月初めに発表した報告書は、
富裕国に食糧不足問題に対処するための5億ドルの支援を求めた。

世界銀行によると、33カ国が
食糧価格高騰により政治的混乱や内紛の危機にある。

80%の食糧価格上昇に直面している国もある。

 バイオ燃料の生産は
生物多様性を脅かし経済格差を作りだす単作農業を推進する


先住民族の指導者たちは、
バイオ燃料の生産急増により
森林が破壊され先住民族が土地を奪われている実態を国連に報告した。

マレーシア、インドネシア、コロンビアは
環境活動家の抗議にもかかわらず
先住民族の土地を奪う油ヤシの栽培拡大を計画している。

 米国はブラジルとバイオ燃料生産について協定を結んだ

ブラウン氏は米国の政策が世界に及ぼす影響を懸念している。

食糧価格だけでなく
先住民族の生活を脅かすバイオ燃料について報告する。


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2008.05.01 (Thu)

ブラジル、バイオ燃料推進をめぐる懸念に反発

ブラジル、バイオ燃料推進をめぐる懸念に反発より転載  2008/03/09

バイオ燃料の可能性を疑問視する声が囁かれるなか
推進国のブラジルはバイオ市場の将来性への不安を未だ払拭できずにいる。

 ブラジルのマリナ・シルバ環境相は
「ブラジルではこの30年間で、
ガソリン代替燃料としてエタノールを使用することで
6億tもの温室効果ガスの削減に成功した」と、
バイオ燃料が温暖化防止に大きく貢献したことを強く訴えた。

 サンパウロのサトウキビ組合の代表Marcos Jank氏は
「エタノール生産の原料となるサトウキビ生産は近年記録的に増加している。
今後は新たな技術を用いてバイオマスからの電気供給も実用化されるだろう」と期待を示した。

 世銀ラテンアメリカ・カリブ海地域担当パメラ・コックス副総裁は
「ブラジルの自動車燃料アルコールの需要は30%を占めており、
同国の技術が世界に果たす役割は大きい」と述べた。

 しかし近年、食糧確保や環境保護の観点から
バイオ燃料の利用拡大をめぐり疑問を呈する意見が専門家のあいだから出始めている。

参加者の1人、アンデルス・ウィクマン欧州議会議員は
「エタノールは気候変動の抑制にほとんど貢献していない」と語った。

12:25  |  バイオ燃料 エタノール  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.04.30 (Wed)

バイオ燃料計画を中止したドイツ

ビッグニュースです。
これから流れが変わるのか?


バイオ燃料計画を中止したドイツより転載

ドイツ政府は『燃料』としての効果は見られないと判断し、
バイオ燃料の使用車両を増やす計画を断念、
さらにガソリンに添加するバイオエタノールの比率を
現在の5%から2倍の10%にするという決定も覆した。

【ベルリンIPS=ジュリオ・ゴドイ、4月17日】

 ドイツ政府は(来年度の実施を計画していた)新たなバイオ燃料計画を
中止するという大きな決断を下した。

 バイオ燃料には『燃料』としての効果は見られないと判断し、
バイオ燃料の使用車両を増やす計画を断念、
さらにガソリンに添加するバイオエタノールの比率を
現在の5%から2倍の10%にするという決定も覆した。

 『ドイツ自動車工業会(VDA)』は当初、
新バイオ燃料で走行不可能な車の数は37万5,000台と試算していたが、
実は300万台以上に上ることが判明。

これを受けドイツ政府は同計画を撤回すると発表した。

 環境問題の専門家は
「バイオ燃料は温室効果ガスを削減するどころか、
環境全体に悪影響をもたらす」とし、政府の判断を概ね支持した。
しかし、自動車の燃料以外にもまだまだ多くの懸念が残されている。

 ハイデルベルク大学のGuido Reinhardt氏は、
油やしや大豆、ナタネといった(バイオディーゼルの原料となる)
植物を栽培する際に使用される
大量の殺虫剤や肥料、熱帯雨林の破壊の問題などを指摘した。

 さらに、Reinhardt氏は「バイオマス
(再生可能な生物由来の有機資源で化石資源を除いたもの。
木材・畜産・食品廃棄物など:IPSJ)の利用を推進するべきだ。

これならトウモロコシなど穀物生産の妨げにならない」とIPSとの取材に応じて語った。

 すでにバイオ燃料生産がもたらす食糧問題は世界各地で起こっている。
エジプト、メキシコ、ハイチ、ボリビア、ウズベキスタンでは
近年、農作物の価格急騰が、深刻な食料不足をひき起こし、暴動が起きている。

連中がブッシュを使ってバイオ燃料に補助金を与えたせいで世界中が大騒動。

投機資金を穀物市場にシフトさせて穀物を高騰させましたが
連中がやったことはバイオ燃料に補助金を与えただけです。

飢えの前には遺伝子組み換え作物なんか、
問題にならなくなるだろうと以前言いましたが
そのとおりの状況を作りました。

バイオ燃料計画を中止したドイツですが
連中の事前の許可がないとこんな大事な決定は出来ません。
これから連中はどうするのでしょうか?


13:50  |  バイオ燃料 エタノール  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.04.30 (Wed)

バイオ燃料いいことなし、と批評家

バイオ燃料いいことなし、と批評家より転載

米国がバイオ燃料を生産することで、世界中の食品の値段が上がり、
何百万人もの貧しい人々が米国を嫌うようになると環境問題専門家は言う。

 IPSの取材に応じたアースポリシー研究所のレスター・ブラウン所長は、
米国は史上初めて税金を使って食品の値段を高騰させた社会となろう」と言う。

 米政府はバイオ燃料に今年だけでも130億ドルの補助金を用意

ブームとなったエタノール産業は
全米の穀物生産総量の28パーセント、1億1,400万トンを燃料加工に使用、
穀物は記録的な高値を記録している。

ブラウン所長は「米国民はエタノール産業支援にお金を使い、
食品の値上がりでまた余計なお金を使う

バイオ燃料はいいことなし」という。

 穀物価格の高騰は、これらを直接原料とする食品だけでなく
食肉、酪農製品の価格も押し上げた

この影響は日々の食べ物に事欠く途上国の貧しい人々を直撃。
社会動揺を生み、影響を受けやすい国々の不安定要素となっているとブラウン所長は言う。

 この見解を共有するのは、
オークランドの開発政策と食品に関するのエリック・ホルト・ギメネス氏。

石油価格、バイオエタノール価格、穀物価格が絡み合って価格上昇の悪循環に陥っていると指摘。

「多数の団体が米国のアグロ燃料
(農産物に由来する燃料という意味で『アグロ燃料』と呼ぶべきという主張がある)
推進政策の一時停止を求めている」という。
 
 バイオ燃料が科学的、経済的、社会的に
立ち行かなくなることは証明済みであり、
ブラウン所長は「エタノール工場の建設を即座に中止しなければ、
社会経済的混乱を避けることはできない。

そうなれば、バイオ燃料は大きな悲劇として歴史に残ることになろう」と警告する。

13:28  |  バイオ燃料 エタノール  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.04.02 (Wed)

原発:日本勢が海外進出加速

原発:日本勢が海外進出加速 世界的な新設ラッシュで

日本の原子力発電メーカーが海外進出を加速させている。
原油価格が高騰し、地球温暖化防止への関心も高まる中、
原発回帰の流れが強まっており、
米国やロシアを中心に今後10年間で
130基以上の新設が予定されているためだ。

原発技術では東芝、日立製作所、三菱重工業の3社が世界をリードし、
各地で受注競争を展開している。

東芝は26日、米電力大手NRGエナジーがテキサス州に計画する
大型原発2基の受注内定を発表した。
受注額は計8000億円の見通し。
15、16年に1基ずつ稼働する。

三菱重工も昨年3月、米テキサス電力が計画中の大型原発2基の受注が決まった。
15〜20年に運転が開始される。

米政府は79年のスリーマイル島原発事故以降、原発建設を凍結していた。

しかし、ブッシュ政権は
原油価格の高騰や温暖化対策を理由に建設再開に方針転換した。
米国では30基以上の新設が計画され、
その中で東芝の原発は稼働が最も早くなる見通しだという。

米国に限らず、原発推進は世界的な潮流だ。
特にエネルギー需要が急増中の新興国は積極的で、
ロシア、インドは20基程度、中国は30基以上の新設を予定。

欧州でも、約20年間凍結してきた英国が06年7月に建設再開に転換した。
世界全体の稼働中の原発は400基超だが、今後は新設ラッシュを迎える。

こうした流れを受けて、東芝は06年に
米原子力プラント大手、ウェスチングハウス(WH)を買収し、
海外展開の足場を築いた。
WHは07年に中国の原発4基の建設を受注している。

東芝は、ウラン埋蔵量で世界2位のカザフスタンの国営企業と提携して
核燃料の安定調達を目指している。
今月20日にはロシアの国営企業とも原発建設などで協定を結んだ。

これに対し、三菱重工は仏原子力大手、
アレバ社と新型原子炉の開発で提携し、欧州にも攻勢をかけている。
今月17日には、日本企業として
初の原発大型炉を欧州の電力会社向けに投入すると発表した。

日立製作所は世界に販売網を持つ
米ゼネラル・エレクトリック(GE)と原発事業を統合し、
欧米での受注を目指している。

原発を凍結してきた米国や新興国では
最新の原発技術のノウハウの蓄積が乏しく、
日本勢が海外事業を拡大する背景となっている。

毎日新聞 2008年3月26日 

原油高騰はブッシュのせい。
廃熱で海水はますます温められます。
温暖化を促進するという矛盾。
11:00  |  バイオ燃料 エタノール  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.23 (Sun)

エタノール普及は「水」にも影響

エタノール普及は「水」にも影響:米国穀倉地帯で深刻な水不足
wired news より 2007年9月11日

農地を、食糧を作る場から燃料を作る場へ変えることの影響について議論が続くなか、
新たに水資源の確保という問題が浮上している。

それが特に顕著なのは、カンザス州やネブラスカ州などの穀倉地帯だ。
どちらの州も昨今のエタノール燃料ブームの恩恵を受けているが、
もともと干ばつの多い地域でもある。

エタノールの原料になるトウモロコシの栽培にはたくさんの水が必要だ。

さらに、エタノール製造工場も水を大量に使用する。

約19万キロリットルのエタノールを製造するのには、約57万キロリットルの水を使う。
これは小さな町の水の消費量より多い。

カンザス州とネブラスカ州の農地の多くは、水に関しては、
リパブリカン川と、両州が共有する地下水層に頼っている。

どちらの水資源も急速に枯渇しつつあることが判明しており、
すでに利用制限がかけられている。

新たな井戸の掘削は中止され、それに伴い灌漑農地の新規造成もストップしている。

農業従事者の間には不安が広がっている。

水の割当量をこれ以上減らされると、灌漑がコストに見合わなくなるだろう。
土地価格も下落するかもしれない――そうなれば税収も減ることになる。
15:11  |  バイオ燃料 エタノール  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.18 (Tue)

バイオ燃料製造の副産物による環境汚染

2008031720-1.jpg

http://wiredvision.jp/news/200803/2008031720.htmlより転載

バイオ燃料製造の副産物による環境汚染:報道が相次ぐ
2008年3月17日

トウモロコシや大豆から作られた製品なら、
環境に対するリスク要因になる恐れなどないはずだ。

何と言っても、トウモロコシや大豆は食べられるのだから――

業界団体の『全米バイオディーゼル委員会』(NBB)も、
バイオディーゼルは微生物によって分解可能で毒性はなく、
汚染に弱い環境に適していると、そのメリットを強調している。

だが、3月11日(米国時間)付の『New York Times』紙の報道によると、
バイオディーゼル工場に近接するアラバマ州郊外の分譲地、
リバー・ベンド・ファームの住人が、
付近を流れるブラック・ウォリアー川の水が悪臭を放つ黒い汚泥に
汚染されていることに気付いたという。

汚染は許容レベルの450倍に達し、
約3.2キロメートル下流まで続いていることが明らかになった。

油とグリセリンが混じり合ったこの汚泥は、
バイオディーゼル生産過程で副産物として生じたもので
水中の酸素を急速に吸収して魚を殺す。

さらに、原油タンカーの『Exxon Valdez』号がアラスカ沖で起こした
原油流出事故と同じくらい、鳥にとっては致命的な影響を及ぼす。

こうした問題に直面しているのはアラバマ州だけではない。

1月には、ミズーリ州の実業家が大陪審の決定により起訴されている。
廃棄物によって2万5000匹の魚を死滅させ、
絶滅危惧種に指定されているフクレツバサカワボタンガイの個体群を絶滅させたという理由だ。

3月10日にも、エタノール用トウモロコシの生産増加によって、
メキシコ湾で、海洋生物が窒息死するほど酸素濃度が低い
酸欠海域「デッドゾーン」が拡大する、
と予測するブリティッシュ・コロンビア大学の研究結果が発表されたばかりだ。

また11日付の『Des Moines Register』は、
穀物メジャーの1つである米Cargill社に罰金10万ドルが科せられると報じている。

違法な廃棄物に絡んで複数の違反行為を犯した容疑で、
アイオワ州のバイオ燃料工場を対象とした罰金としては史上最高額だという。
16:25  |  バイオ燃料 エタノール  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.15 (Sat)

森林伐採を不経済にすること

WIRED NEWS より転載

CO2排出削減の鍵は、「森林伐採を不経済にすること」
2007年12月 6日

世界中のすべての自動車から排出されるよりも多くの
二酸化炭素を大気中に放出することになるというのに、
京都議定書では検討さえ行なわれなかったテーマに、「森林伐採」がある。

海洋肥沃化や地中隔離といった炭素捕獲技術はまだ実験段階であり、
発展途上国の農民たちが森林を切り拓いて
バイオ燃料や農作物を栽培するための場所を
作っている状態では、将来の見通しは暗い。

ただし、バリ島で開かれている国連の気候変動枠組条約締約国会議で、
森林保護制度が確立されれば話は別だ。
さいわいなことに、制度が確立される可能性は非常に高い。

熱帯雨林からヤシ油農園への転換が進むインドネシアは、
『森林減少・劣化からの温室効果ガス排出削減』(REDD)と
呼ばれる計画を提案した。

内容は単純明快で、
人々に金を支払って木を切らせないようにするというものだ。

森林の価値、森林保全に応じた人々への支払い方法、
森林が残っていることの確認方法などを決めれば、
この計画はうまくいく可能性がある。

では、こういった細かいことはどうなっているのだろうか。
バリ島での会議に呼応して、REDDを支援する研究がいくつか発表されている。

『熱帯雨林周辺パートナーシップ』では、
森林を伐採することによって得られる利益を、
炭素排出1トンあたりについて計算しており、
ペルーとインドネシアで1?5ドル、
カメルーンで11ドルと見積もっている。

ウッズホール研究センターは、
アマゾン川流域の森林伐採から得られる利益を、
短期的には炭素排出1トンあたり1.2ドル、
長期になると3ドルと見積もっている。

さらにウッズホール研究センターでは、
日本の宇宙航空研究開発機構および
欧州委員会の共同研究センターと協力して、
アマゾン川南東部とバリ島の熱帯雨林のレーダー画像を
つなぎ合わせた地図を作成した。

これは、現時点で存在する同様の地図の中で最高の出来栄えで、
世界のあらゆる地域をすばやく正確に表現することができ、
その地域に雲がかかっていても問題ないという。

つまり、森林保全の費用は埋め合わせられるし、森林も監視できる。
そして、発展途上国もこの計画を求めている。

従って、この計画を成功させる鍵は、
先進国を取り込み、誰もがルールに従って行動するようにすることだ。

木々を保存する方が切り倒すよりも儲かるようにすれば、
人々も森林を愛するようになるだろう。

問題は発展途上国の政府が信用できないことである。
先進国が資金を供出しても、
それが有効に使われているか、監視する必要がある。
11:50  |  バイオ燃料 エタノール  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.15 (Sat)

トウモロコシは最悪

WIRED NEWS より転載

「トウモロコシは最悪」
26種のバイオ燃料のエコ効果を分析 2008年1月22日

バイオ燃料はどれも同じというわけではない。
そして、主要なバイオ燃料生産国は、最悪のものを作り続けている。

スミソニアン熱帯研究所(STRI)の科学者Jorn Scharlemann氏と
William F. Laurance氏は、1月4日付けの科学雑誌『Science』誌に、
スイス政府によって委託された研究の結果を掲載している。
これは、26種のバイオ燃料用農産物を対象とした分析だ。

定義からすると、バイオ燃料は化石燃料の使用を削減することになっている。
しかし、原料となる作物を栽培し燃料に加工する過程を考えると、
バイオ燃料の種類によっては温室ガス削減効果が低いことが分かっている。

つまり、原料となる作物を育てる農地を確保するために森林を伐採することで、
大気中の二酸化炭素量が増加する可能性がある。
さらに、農産物が胃袋でなく燃料タンクへと流れるにつれ、
食料価格も上昇しているのだ。

今回の調査では、温室効果ガスの排出量と環境への影響に基づき、
それぞれの農産物のメリットを算出した。

最も優れたバイオ燃料は、リサイクルされた食用油と、
草および木由来のエタノールだった。

逆に、最悪のバイオ燃料は、ブラジルの大豆、マレーシアのヤシ油、
米国のトウモロコシから作られるもので、これらはすべて、
それぞれの国でバイオ燃料プログラムの中心となっている。

ただし、Scharlemann氏とLaurence氏は、
今回の調査の問題点も指摘している。

この調査では、バイオ燃料が食物価格に与える影響を無視している
(もし考慮した場合、ヤシ油とトウモロコシの評価はさらに低くなるだろう)。

また、いわゆる第2世代のバイオ燃料
(ガス化やフィッシャー・トロプシュ法などの
熱化学的変換によって生成される)
を見過ごしているという。

それでもなお、この調査は信頼できるもので、取り上げる価値が十分にある。
各国政府は、補助金や税制優遇策を通じて
どのバイオ燃料用の農産物を支援するのかについて、
もっと慎重に選ぶべきだ。

たとえば、米国のトウモロコシ生産に対する数百億ドルの補助金は、
費用対効果の点から見ると非合理的で、
奨励とは逆の効果になっていると思われる。

トウモロコシ業界に優しいBarack Obama上院議員(民主党、イリノイ州選出)が
大統領選挙に勝利したら、この話を彼に伝えてほしいものだ。
11:48  |  バイオ燃料 エタノール  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.14 (Fri)

バイオ燃料のCO2排出量は、ガソリンの5割増しから2倍

wired news より転載
「現行バイオ燃料のCO2排出量は、ガソリンの5割増しから2倍」

関連要素をすべて考慮に入れると、バイオ燃料が排出する
温室効果ガスの量は化石燃料よりも多くなる。

2月7日(米国時間)、『Science』誌ウェブサイトに掲載された
2つの研究論文がこんな結論を下した。

これだけではない。
かつて石油に代わるクリーンエネルギーとしてもてはやされた
農作物由来の燃料が、環境問題を解決する特効薬ではない
ことを示唆する研究成果がこのところ増えている。

バイオ燃料は当初、非常に有望に思われた。

植物を利用して車を走らせたり工場を稼働させたりする以上に
クリーンな方法があるだろうか?

しかし、初期の予測は細かい点の検討がやや不十分だった。

こうした予測は、燃料となる作物を育て、収穫し、精製するのに
必要なエネルギーを必ずしも考慮していなかったのだ。

何より重要なのは、燃料用作物を栽培するためには、
温室効果ガスを大量に吸収してくれる植生を伐採して
土地を開墾しなければならない。

あるいは、既存の農地に燃料用作物を植える場合には、
それまで育てていた食物用作物の栽培場所を確保するために
新たな農地を開墾しなければならない、という点を考慮に入れていなかったことだ。

これらの要素を計算に入れると、バイオ燃料もそれほど有望とはいえなくなる。

今回Science誌に発表されたうちの1つで、
プリンストン大学で環境法を研究するTimothy Searchinger氏らが
まとめた研究論文によると、化石燃料の代わりに、
米国のバイオ燃料業界で人気の高い
トウモロコシ由来のエタノールを使用した場合、
今後30年間にわたって温室効果ガスの排出量が倍になるという。

他の作物よりもはるかにエネルギー効率がよいとされる
スイッチグラス[ロッキー山脈に自生する多年生植物]でも、
温室効果ガスの排出量が50%増えるという。

一方、Science誌に発表された2つ目の論文の中で、
自然保護団体『ネイチャー・コンサーバンシー』の研究者らは、
バイオ燃料用の作物畑に変える際に出る二酸化炭素の量と、
生産されたバイオ燃料の使用による二酸化炭素排出削減量が
等しくなる時間を試算すると、何百年もかかる場合があると主張している。

バイオ燃料のために新たに土地を開墾した場合、
化石燃料をバイオ燃料に代替することで削減される
二酸化炭素排出量の17から420倍の二酸化炭素が大気中に放出され、
これを相殺するには数百年かかることもあるとしている。

だが、明るい材料もある。

ネイチャー・コンサーバンシーは、食物用作物が育たない
やせた農地に植えられた多年生植物を使ってバイオ燃料を作る場合と、
廃棄物バイオマスからバイオ燃料を作成する場合は有益だと指摘している。

どちらの研究も、農作物から燃料を作る際のエネルギー効率が
改善される可能性を考慮に入れていないという難点はあるにせよ、
2つの研究が指摘するバイオ燃料のデメリットはあまりに深刻なため、
これらが導き出した結論まで即座に否定することは難しいだろう。

この2つの研究以前にも、バイオ燃料が環境に与えるダメージを
指摘する調査結果(日本語版記事)が複数出ているが、
政策立案者が今後こうした警告に注意を払うかどうかは、現時点では不明だ。

多くの国や農業関連企業はすでにバイオ燃料に巨額の投資を行なっており、
現在も資本の投入が続いている。
バイオ燃料は今や主流の燃料なのだ。

だが、これに反対する動きも大きくなりつつある。

国際連合(UN)はバイオ燃料の持続可能性を評価する委員会を設置し、
『New York Times』紙は、複数の著名な環境生物学者が、
Bush大統領とNancy Pelosi米下院議長に
バイオ燃料政策の見直しを迫っていると報じている。

現在開催を求めて市民運動が展開されている、
科学に的を絞った大統領候補討論会『Science Debate 2008』が
実現したあかつきには、大統領候補――特に、
バイオ燃料の利用拡大を提唱しているBarack Obama候補――が
この問題について質問攻めにあうのをぜひ見てみたい。
11:04  |  バイオ燃料 エタノール  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.14 (Fri)

エネルギー問題と穀物の高騰

http://fxthegate.com/2007/11/20071123.htmlより転載

トウモロコシ、大豆、小麦が高騰しています。

原油価格高騰とブッシュ大統領による政策変化、
中東からの原油輸入を減らし、燃料エタノールを推進する政策により
トウモトコシの生産が拡大しています。

現在、米国産トウモロコシの生産量のうち、
燃料エタノール生産に充てられている量は全米生産量のどれくらいの割合か。
正解  約25%

ブッシュ政権の環境に対する政策の変更が穀物高騰の原因になっている。

地球温暖化防止の対策としてトウモロコシなどから
製造されるバイオエタノールが注目されている。

バイオエタノールとは、トウモロコシ、サトウキビ、大豆油、
バイオマスなど植物由来の原料を使って
製造する燃料用アルコールのことである。

ブラジルではサトウキビの国際商品価格の低迷から、
国策として燃料用アルコールの生産に注力してきた。

現在では、ブラジルで走る車の15%がエタノール車である。
エタノール燃料はガソリン燃料に比べて安価であり、
税制的優遇も加えられている。

ブラジルから始まった自動車燃料エタノール生産は、
サトウキビ価格維持、サトウキビ農家の保護、
原油輸入削減による貿易収支改善策が原因であった。

しかし、アメリカの場合は理由が異なるようである。

京都議定書の発議当時は、アメリカのスタンスは
地球環境保護よりも経済成長に主眼が置かれていた。
イラク戦争の失敗で孤立化を深めたブッシュ政権は政策を転換した。

中東原油の輸入削減、地球温暖化防止策を名目に
燃料エタノールを増産することにしたのだ。

しかし、アメリカでのバイオエタノール生産コストは安くない。

アメリカ政府がバイオエタノール生産業者に補助金を出し、
さらに税制優遇策を取っているのである。
この措置がなければバイオエタノール価格は
ガソリンよりも高くなってしまい、これを使う消費者はいなくなってしまう。

このブッシュ政権の政策を背景に、
ファンドがバイオエタノール製造会社に投資し、
バイオエタノール製造工場が次々と建てられたのである。
ファンドは、トウモロコシなど商品先物にも投資している。

サブプライム問題にゆれる株式市場を避け、
ファンド資金は国際商品市況に流れ込んだ。
また、近年のBRICsをはじめとした新興国の原油需要、
さらに穀物需要に煽られて国際商品市況は高騰しているのである。

話をバイオエタノールに戻そう。
現在、アメリカではE85というブレンド燃料が販売されてる。
エタノール85%、ガソリン15%の混合燃料である。
価格は15%ほど安いので代替が進んでいる。

この価格も先に述べたように
バイオエタノール製造会社への補助金が前提になっている。

バイオエタノール製造会社はトウモロコシを高価で買い上げている。
今年のアメリカのトウモロコシ生産は豊作でした。
にも拘らず高騰です。

原油価格、ガソリン価格高騰とともにバイオエタノール燃料の需要は拡大し、
食料や飼料に回るものまでバイオエタノール原料に回ってしまう。
その結果、トウモロコシ価格はさらに高騰する。

トウモロコシの生産地と小麦、大豆の生産地は重複しています。

生産農家は、穀物の先物価格を見ながら作付けを考えます。
主要な生産地域は、中西部である。
グレート・プレーンズ、プレーリーといわれるエリアである。

春から夏にかけて南部から作付けが始まる。
トウモロコシの作付けは、大豆よりも1ヶ月から2ヶ月ほど早く、
北部と南部でも作付け時期は異なってくる。

つまり、トウモロコシと大豆の生産量は一定の比率で
保たれるように市況が調節機能を持っていたのである。
ところがこの需給バランスを崩してしまったのが
バイオエタノール製造なのである。

アメリカ農家の2007年の収益は871億ドル
(約10兆1000億円)と昨年の1.5倍になる見通しだ。

飼料となるトウモロコシの高騰で苦戦が予想された畜産農家も、
世界的食料需要の増大で需給が逼迫し、
牛乳や鶏肉の価格も上がっている。

大豆、小麦からトウモロコシへの転作により
供給が減った小麦、大豆の価格も高騰した。

これに拍車をかけるようにオーストラリアの干ばつである。

アメリカではバイオエタノール製造に大量の石油を消費している。

そして移送のために石油を使って運搬している。
南米では、サトウキビ畑やトウモロコシ畑を作るために森林を伐採している。
このような観点から考えると、バイオエタノールが地球温暖化防止に
役立っているかどうかは疑問である。

さらには別の角度からの批判もある。

アメリカには、モンサント社という大手農薬会社がある。
この会社はラウンドアップという農薬を生産している。
この除草剤は、非選択性の薬剤ですべての植物を殺草する機能を持っている。
日本でも収穫後の処置に大量に使われている。
このラウンドアップの特許が2000年を前に切れたのである。
モンサント社は世界各地で特許紛争を繰り広げたが、失敗に終わった。

アメリカの穀物商社、種苗会社、農薬会社は
ユダヤ資本を背景に、ブッシュ政権と強く結びついている。

20世紀末、作物の遺伝子組み換え技術(GMO)は急速に発展した。
そこで害虫に強い遺伝子作物の開発とともに
ラウンドアップに耐性を持つ作物を開発しているというのだ。

ラウンドアップの特許切れにより同様の機能を持った
農薬が大量に出回っている。

園芸センターなどで売られているグリホセートという農薬は
中国版のラウンドアップ、つまり模造品である。
医薬品でいえばジェネリック医薬品である。

世界で大量生産される商品作物の大半は
アメリカの穀物商社、種苗会社が供給している。

彼らが供給する種苗にラウンドアップ耐性を持った作物が
主流を占めるようになればどういうことになるか。

生産地は各国でも種苗供給はアメリカ独占。
これがアメリカの戦略である。
原油、穀物はこのように国際経済の中で複雑に絡まっている。
09:30  |  バイオ燃料 エタノール  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.13 (Thu)

日本のバイオ燃料の状況

http://eco.nikkei.co.jp/column/article.aspx?id=20070703cd000cd&page=2
より転載

日本のバイオ燃料の状況は、さらに混迷の極みである。

現在、経産省、農水省、環境省が三つ巴で
バイオエタノールプロジェクトを進めている。
農水省に至っては、2030年ごろまでには、
日本のガソリンの10%の600万キロリットルの
エタノールを日本で作ることができるとしている。

ところが石油連盟は、エタノールをガソリンに混ぜることに反対している。

品質の維持ができない、ということが表面上の理由であるが、
実際には、その分売り上げが減るからである。

そこで、「ETBE」という化合物をエタノールから合成して
混ぜるという方法論を主張している。
しかし、ETBEは有毒性の液体であり、もしも大量に漏れたことを想定すると、
とても安全な方法だとは言えない。

発想を全く変えて、日本海の大和堆で1万平方キロの
海域(100km四方!)を確保し、海草を育てて、
それから燃料を作ろうという計算もなされている。

なんと、2000万キロリットルが供給可能ということで、
これは現状で30%の自給が可能だということを意味する。

もしも、車自体を改善し、燃費を3倍にすれば、全量の自給が可能になる。
詳細は不明だが、どうやら発酵法は採用しないらしい。

しかし、常識的に考えて、どうやって海草を集めるのか、
海草に含まれる水分をどうするのか、
セルロース・ヘミセルロースの分解をどうするのか、
アルコールをどうやって作るのか、
などクリアーすべき課題満載状態だろう。

現状だと、車は、やはり化石燃料というきわめて便利で
かつ安価な資源のおかげで成り立っているといわざるを得ない。

すなわち、ここで何ら変革が行われないと、
車文明は、化石燃料があと300年程度で完全に枯渇してしまえば、
終焉を迎えるべきもののように思える。

いやいや、そこまで持たない可能性もある。
いずれにしても、バイオ燃料は正解では無さそうである。
地球が先に壊れそうだからである。
 
■バイオ燃料以外の選択肢は?

人によっては、水素がある、と言うだろう。
しかし、水素が自動車用燃料として実用化されることはまず難しい。
水素をどうやって作り、どうやって車に供給するか、
その道筋がはっきりしていないからである。

昨年のNEDOの報告書によれば、
水素燃料電池車ができたとしても、
水素を作るときに排出される二酸化炭素量は、
プリウスから排出される二酸化炭素量よりも多い。
しかも、水素燃料電池車の価格は、プリウスどころではない。

加えて、水素の最大の欠点は、気体だということである。
貯蔵を考えると、液体燃料というものが最高の選択肢だ。
将来なんらかの方法で水素が得られれば、
石炭を原料として合成液体燃料が使われることになるだろう。

日本では環境先進国といわれているドイツでも、最大の問題は、車である。

自主協定ではあるが、2008年までに140gCO2/kmまで
二酸化炭素排出量を抑える約束がある。

しかし、ドイツのメーカーでこの数値を満足させることが
できるメーカーは無いだろう。
最近のドイツ車は重過ぎる。
もっと軽量で燃費のよい車を作るべきである。
ドイツ人の環境マインドも、やはり本物では無いのである。
ドイツが環境先進国かどうか、それ自身も怪しい。

EU委員会では、2012年の目標として、120gCO2/kmをすでに掲げており、
軽量化・エンジンなどの改善で130gCO2/kmを達成し、
10gCO2分は、バイオ燃料で実現しようと目論んでいる。
この程度のバイオ燃料の使い方が妥当なところだろう。
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2008.03.13 (Thu)

バイオ燃料の問題点

http://eco.nikkei.co.jp/column/article.aspx?id=20070703cd000cd&page=2

石油を上回る自動車燃料は現れるか(07/07/04)

地球温暖化の原因のかなりの部分は自動車に帰することができる。

日本に限って言えば、運輸部門からの二酸化炭素排出量が2億6200万トン。
これは、総排出量の約20%に相当する。

もしも、運輸部門の排出を半減できれば、京都議定書に基づく日本の削減目標値、
マイナス6%の達成も簡単である。

バイオ燃料とは、ガソリンエンジン用の代替燃料であるバイオエタノール、
ディーゼルエンジン用の代替燃料である
バイオディーゼル油の両者を意味する総称である。

バイオ燃料がなぜ二酸化炭素の排出量削減になるか、
それは、「カーボンニュートラル」という考え方に基づく。

もともと、植物は大気中の二酸化炭素を吸収し、
光合成によって炭水化物に変えることで成長している。

そのため、植物のどの部分を使った場合でも、
それを燃やして出る二酸化炭素は
もともと大気中にあった二酸化炭素であると見なして、
排出量に算入しないという約束ごとがある。
これをカーボンニュートラルと呼ぶ。
 
■バイオ燃料の問題点とは

バイオ燃料を使っている限り、二酸化炭素の排出量はゼロである。

もしも自動車用の燃料をすべてバイオ燃料にすることができれば、
地球の大気中の二酸化炭素は増加しないことになる。

京都議定書のような国際的枠組みにも縛られず、
自由にエネルギーを使うことができる。
そのため、各国でバイオ燃料製造競争が始まった。
ところが、このバイオ燃料は以下のような問題が山積みである。

 バイオエタノールの問題点:

(1)もともと、アルコール発酵によって作られる。
   すなわち、焼酎の原料になるような農作物が必要である。
   そのため、食料と競合関係にある。

(2)現在の農業は、化石燃料を大量に使用している。
   そのため、バイオエタノールを得るにも、化石燃料が必要である。

(3)食料とあまり競合しないような原料、
   例えばサトウキビを使ったとしても、
   土地が必要であることに変わりは無い。

(4)そのため森林が開墾され、地表での炭素蓄積量が減少。
   その分、大気中の二酸化炭素が増加する。

バイオディーゼル燃料の問題点:

自然林が、パームヤシなどの単一林になり、生物多様性が失われる。
これ以外にも問題がある。それは価格の問題である。

2006年の統計では、現在、米国が世界の53%の
バイオエタノールを生産している。
そして、米国のトウモロコシ農家は、完全にエタノールマネーに踊らされている。
まず、シカゴ市場でのトウモロコシ価格が2倍になった。

さらに、周辺農家で共同出資してエタノール工場を経営する例が119ヵ所あり、
さらに、新増設も85ヵ所で進行中。
全部稼動すると、生産能力は、現在の2倍の年125億ガロンにまで増加する。

さらに、農地自体も投資の対象になっている。
そのため、農地の評価額は、3年間で2倍になっている。
このため、メキシコなどで食料用の
トウモロコシ価格が上昇して、問題になった。
 
■バイオ燃料よりもガソリンのほうがエネルギー効率がいい

もうひとつの問題が、エネルギー効率だ。
バイオエタノールを製造するときに、もしも、
大量の化石燃料由来のエネルギーを使うのであれば、
それをそのままガソリンとして使う方が賢い使い方である。

こんな観点からさまざまなデータが出されている。

例えば、米国環境保護局の研究者が出したデータによれば、
1という化石燃料を投入した場合に、
得られるバイオエタノールのエネルギー量を次のように推定している。
EnergyYield.jpg


米国でトウモロコシを原料として作ったエタノールは1.3で、
ガソリンをそのまま使った場合とほとんど変わらない。

すなわち、エネルギー的にあまり意味は無い。
それに比較すれば、ブラジルでサトウキビから作るエタノールは、
かなりエネルギーのゲインがある。

考えてみれば、当然かもしれない。

サトウキビは、あまり化学肥料などを使わないでも育つが、
米国中西部のトウモロコシは、地下水を電気でくみ上げ、
GPSを付けたトラクターが化石燃料を使って農地を耕し、
化学肥料をかなり大量に使用しているからである。

このようにバイオエタノールは、環境負荷を下げる効果は低い。

しかも、穀物を人と車が奪い合う形になることが最悪である。

米国の大きなSUVなどは、人間の100倍ぐらい大食いである。
世界には、現時点で8億台程度の車があるが、
2050年ごろを考えると、人口も増え、同時に20%の人が車を所有するとしたら
15億台以上の車が存在することになる。
1台で100人分とすると、地球上の人口が1500億人ということになる。

一方、地球上で養える人口の上限は、牛肉などを大量に摂取しなければ、
120億人ぐらいは可能だとされている。
車だけで、その限界を10倍も超えるのである。

それならば、農業廃棄物を使ったエタノールならば良いのか。
確かに問題は無い。
しかし、農地を維持するためには、
すべての農業廃棄物をエタノールの原料にすることは難しい。
そもそもそれほど多くの廃棄物はでない。

このような考察から、バイオ燃料は車の燃料としては、
かなり限定的なものにしかならないことが分かるだろう。
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