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2008.03.13 (Thu)

ヒトES細胞から網膜

yahoo news より

ヒトES細胞から網膜
理化学研チーム 失明治療に期待

あらゆる細胞に分化する万能性を持つヒト胚性幹細胞(ES細胞)から、
網膜の細胞を効率よく作ることに
理化学研究所と京都大の共同研究チームが成功した。

細胞移植によって網膜を再生できれば、失明の恐れがある網膜疾患の根本的な
治療法につながると期待される。

早い応用ですね。
これぐらいのスピードがないと
アメリカに負けてしまうのでしょう。
科学の世界で勝ち負けはホントはないのですが、
アメリカが特許の囲い込みをするので日本に勝ってほしいと思います。
14:21  |  遺伝子  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.02 (Sun)

万能細胞のがん化、ほぼ回避

asahi.com>サイエンスより転載

万能細胞のがん化、ほぼ回避 京大の山中チームまた前進
2008年02月15日12時16分

 さまざまな細胞や組織になりうる万能細胞(iPS細胞=人工多能性幹細胞)を
治療に応用するにあたり、
大きな障害と考えられてきた細胞のがん化は、
iPS細胞をつくる際に特定の遺伝子を使わなければ防げることが、
京都大の山中伸弥教授らの研究グループによるマウス実験でわかった。

遺伝子の運び役のレトロウイルスががん化に関与していないことが解明されたためだ。
14日付の米科学誌サイエンス電子版に発表する。

 これまでiPS細胞は、細胞の遺伝子に溶け込む性質を持つ
レトロウイルスに4種の遺伝子を乗せ、皮膚の細胞に入れてつくっていた。

このiPS細胞を使って大人のマウスを育てると、2割という高率でがんが発生し、
安全性に疑問が出されていた。

 山中教授らは、がん化の原因について
(1)4種の遺伝子のうち、c―Myc(シーミック)遺伝子が起こしている

(2)4種の遺伝子を入れるのに使ったレトロウイルスが、
染色体にあるがん発生に関係する遺伝子を刺激する、という二つの可能性を考えた。

 (1)の要因については昨年、c―Myc遺伝子を除いた3種の遺伝子でiPS細胞をつくり、
26匹のマウスを100日間育てたところ1匹もがんにならなかったことから、
可能性が高いことがわかっている。

(2)の要因は、ウイルスが入る場所が少なく、
追跡しやすいマウスの胃粘膜や肝臓の細胞からつくったiPS細胞で調べた。
その結果、ウイルスは、がん関連遺伝子を刺激するような場所に入っておらず、
がん化はc―Myc遺伝子を使わないことで防げる可能性が高まった。

 山中教授は「レトロウイルスを使うのは、
考えていたほど危険ではないことがわかった。
さらに調べて安全性を確認、応用の基礎を固めていきたい」と話している。
15:32  |  遺伝子  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.02 (Sun)

「万能細胞」開発に国の支援

http://japan.techinsight.jp/2007/11/200711271732.htmlより転載

渡海文部科学相、「万能細胞」開発に国の支援体制を検討。

患者の皮膚から移植用の組織を作ることにより、
拒絶反応のない再生医療を可能にすると期待される「万能細胞」。

この山中教授らの研究の成果は、
米国の科学誌で発表され、世界中で大きく報じられた。

が、同時に一方で、
まったく異なる手法で同じ成果にたどり着いた米国の研究チームがあり、
発表は山中教授らの独占ではなく、
もうひとつのチームとの同着とされた。

日本の研究チームは、ゲノム(全遺伝情報)研究での
塩基配列解読において世界に先駆けた取り組みを見せながら

国としての支援体制が整っていなかったため、
その後同研究は欧州チームに追いつかれ、成果発表の時点では、
日本はほとんど表舞台に出てこなかったという苦い経験がある。

渡海文部科学相らは、
過去のこの教訓から同じ過ちを繰り返したくないと考えたと見られる。

文科相の諮問機関、科学技術・学術審議会のライフサイエンス委員会を年内にも開催、
山中教授の研究を含め再生医学全体への支援を検討する。
14:26  |  遺伝子  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.02 (Sun)

万能細胞を使い貧血マウス治療  米国チーム

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071207-00000081-san-sociより転載

京都大の山中伸弥教授らが開発した
皮膚細胞から作る万能細胞(iPS細胞)を使って、
貧血のモデルマウスの症状を改善する実験に、
米ホワイトヘッド研究所などの研究チームが成功し、
米科学誌「サイエンス」(電子版)に6日、発表した。

京大チームが先陣を切ったiPS細胞の研究を
海外が追い上げ、競争が激化している。

実験に使ったiPS細胞は、山中教授らが昨年6月に発表した4つの遺伝子を
マウスの皮膚遺伝子に導入する手法で作成。

貧血のモデルマウスの皮膚からiPS細胞を作り、
貧血の原因遺伝子を正常な遺伝子に置き換えたうえで
造血幹細胞まで成長させた。

これを貧血のマウスに戻した結果、症状が大幅に改善したという。

山中教授は
「病気の原因遺伝子を置き換える手法を確立したすばらしい成果。
国内の多くの研究機関が加わるオールジャパン体制を早急につくらないと、
米国をはじめとする海外の研究チームに太刀打ちできなくなる」と話している。
14:24  |  遺伝子  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.02 (Sun)

万能細胞

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http://osaka.yomiuri.co.jp/eco_news/20071121ke02.htmより転載

ヒト皮膚から万能細胞…京大チーム
「拒絶なき移植」前進

人間の皮膚細胞から、さまざまな臓器や組織の細胞に
成長する能力を秘めた「万能細胞」を作ることに成功したと、
京都大学の山中伸弥教授(幹細胞生物学)らの研究チームが発表した。

患者と遺伝情報が同じ細胞を作製でき、
拒絶反応のない移植医療の実現に向け、
大きな前進となる成果だ。

山中教授は「数年以内に臨床応用可能」との見通しを示している。

米科学誌「セル」電子版に20日掲載される。

山中教授らはやはり万能細胞として知られる
「胚(はい)性幹細胞(ES細胞)」の中で、
重要な働きをしている4個の遺伝子に着目。

30歳代の女性の顔から採取した皮膚細胞に、
ウイルスを使ってこれらの遺伝子を組み込み、
約1か月培養したところ、ヒトES細胞と見かけが同じ細胞が出現した。

培養条件を変えることによって、
この細胞が、神経細胞や心筋細胞などに変化できる
「万能性」を備えた「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」であることを確認。

作製効率は皮膚細胞約5000個につき1個で、臨床応用するのに十分という。

これまで再生医療で脚光を浴びていたES細胞には
〈1〉人間に成長する可能性がある受精卵を壊して作るため、
   倫理的な批判を伴う

〈2〉移植に使うと拒絶反応が避けられないという問題があった。

クローン技術を利用するクローンES細胞を使うと
拒絶反応を回避できるが、材料となる卵子の確保が困難だ。


iPS細胞なら、これらの問題をすべて克服できる。

ただ、山中教授らが遺伝子の組み込みに利用したウイルスは
発がん性との関連が指摘されているほか、
組み込んだ遺伝子の一つはがん遺伝子だ。

移植後にがん化しないような工夫が課題として残る。

山中教授らは昨年8月、同じ4遺伝子をマウスの皮膚細胞に組み込み、
iPS細胞の作製に成功したと報告。
人間でも可能かどうか実験していた。

米ウィスコンシン大の研究チームも人間の皮膚細胞から
iPS細胞の作製に成功したと発表、
こちらの成果は米科学誌「サイエンス」電子版に20日掲載される。

方法はほぼ同じだが、京大とは、組み込んだ遺伝子4個のうち
2個が違うという。

今後、万能細胞を用いる再生医療は、
iPS細胞を中心に展開していく可能性が高い。
(2007年11月21日 読売新聞)
KE20071121100232443L1.jpg



13:46  |  遺伝子  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.02 (Sun)

人工多能性幹細胞

(ウィキペディアより)

350px-Mouse_embryonic_stem_cells.jpg

マウスES細胞:緑の部分が小型のES細胞の塊であり、周りの細胞はフィーダー細胞

人工多能性幹細胞 300px-Induction_of_iPS_cells_svg.png

iPS細胞の作製法
(1) 生体から得た細胞を培養する
(2) ウイルスベクターを用いて分化万能性の獲得に必要な遺伝子を導入する
   (赤色が遺伝子導入された細胞)
(3) 細胞を一旦集め、ES細胞の培養法にしたがい、フィーダー細胞の存在下、
    専用培地で培養する
(4) 遺伝子導入された細胞の一部がiPS細胞となり、ES細胞様のコロニーを形成する
300px-Ips_cells.png

再生医療におけるiPS細胞の肺の再生への適用例の模式図
(実用化は未だなされていない。また器官の大きさは実際のものと異なる)

植物は基本的には組織切片から全体を再生することができる。
例えばニンジンを5mm角程度に切り出し、
エタノールなどにつけて消毒し、
適切な培地に入れて適切な(温度・日照などの)条件におけば
胚・不定芽などを経て生育し、
元のニンジン同様の形になる。(組織培養)

しかし、(高等)動物では、受精卵以外の組織はこうした能力(分化全能性)を持たない。

一方、培養下において、
すべての組織に分化し得る能力(分化万能性)を持つ細胞は存在する。

一般論をいえば、これらの分化万能性を持つ動物の細胞を
適切な培地にいれて適切な条件で培養しても、
秩序だった組織は形成されず、細胞の塊ができるだけである。

しかし、これらの細胞から組織、器官を分化・形成させることができれば、
事故や病気などで失ってしまった体の部分を
移植元の人体の提供なしに移植することができる。

また、他人の組織移植に伴う拒絶反応の発生を
抑制することも可能となると考えられる。
そのため培養による組織の形成には様々な試みがなされてきた。

ES細胞はその代表例であり、
体を構成する様々な器官に誘導することが可能であることが知られていた。

しかしES細胞は胚(受精卵)からしか得ることができず、
胚の採取は危険を伴うこと、
順調に発育すれば一個の生命となる胚を
実験用に扱うことについては倫理的な問題も指摘されている。

また、ES細胞の研究過程では
韓国人研究者による捏造事件の発生などもあり、研究は一時期停滞していた。

そのため、皮膚や血液といった
「一応再生が利く」組織からの分化万能性をもった細胞の作出が検討されていた。

体細胞に特定の遺伝子を導入することで
ES細胞と類似の分化性を持たせた細胞が、
人工多能性幹細胞である。
13:30  |  遺伝子  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.02 (Sun)

遺伝子特許の共有 

遺伝子特許の問題点を書いています。
問題解決のためには特許庁の権限拡大を訴えています。
日本の研究者にとっても、
アメリカの遺伝子特許制度は関係があります。

http://www2.odn.ne.jp/~cdu37690/bulusu.htmより転載

特許が抱え込まれると問題だ。

例えば、1999年にアテナ社は、アルツハイマー診断テストの中心的遺伝子を
研究機関が自由に使えなくして、アテナの研究所内であれば
費用を払ってテストが出来るようにした。

特許を抱え込んだのだ。

結果として、どの研究機関も同じ遺伝子をテストするので
研究全体が遅れてしまったのではと評論家は言う。

アテナは現在別の医薬品会社エランに所有されているが、
非営利のメイヨー・クリニックがアルツハイマー研究に
アテナが特許を持っている人間の遺伝子を組み込んだマウスを
使っている事で裁判を起こしている。

この変革のさなかで、市場性を決める政府機関は特許庁だけで、
その機能も申請を受理するか却下するかだけだ。

「(特許を)みんなが使えるかどうかは権限外だ。」
ところが、この権限はどこにも帰属していないようだ。

つい最近までアメリカ特許・商標庁(PTO)には
ポツポツしか遺伝子申請はなかった。

今は業界が雪崩の勢いだ。

これまでは白衣の科学者が何年もかけて遺伝子を分離していたのが、
強力なコンピューターがそれを2?3日でやってのける。

当初は、ゲノム特許は厳しく審査された。

バイオテクブームが起こってくると、
高い学位を持った若い科学者を何人も雇い入れた。

彼らは特許申請の基準を科学ジャーナル誌や
FDAの同僚が審査するレベルにおいた。

しかし、1995年、レーマン長官は、審査官に
「拒否事務所ではなく特許事務所である」
ことを徹底して、業界に自由を与えた。

人ゲノムには3万の遺伝子がある。
1000個に既に所有権が設定されており、
1?2万の申請が出されていると推測される。

特許事務所は、「企業が特許をどう使うのか」
というもっと重要な問題にはまだ何もしていない。

遺伝子を特許登録して一般に公開する分には誰も傷つけない。

例えば、Incyte Genomicsのような企業は、
特許を他の企業に広く安く使用することを許すことで、
数社に天文学的使用料を払わせる代わりに、
たくさんの企業からわずかかずつの使用料を取っている。

それでも結構なお金になっている。

しかし、みんながシェア(共有)するわけではない。

Myriad Geneticsは乳ガンの指標となる遺伝子の特許で、
ペンシルベニア大学がその遺伝子の研究をやろうとするのを阻止した。
 
二年前の良く知られたケースでは、マイアミの子供病院が、
ジョナサン・グリーンバーグという子の発症した
珍しいカナバン病の遺伝子特許を得た。

病院はグリーンバーグに知らせること無く、
カナバン病の検査を他の病院ができないようにした。
 
審査官の中には、特許事務所で培ったノウハウを武器に
良い条件で企業へ転職するものも多く、この状況を助長している。

PTOの職員で「特許事務所は企業への登竜門だ。」
と考えている者は多いと話す。

PTOの予算は手数料でまかなっておりその結果、特許事務所は
申請をいかに早く効率よく処理できるかというような、
数値目標を達成できるように組織されている。

改革で効率を上げるため、申請と審査の流れを大幅に緩和した。

工業的に見れば、特許のシステムの問題は
ある工程の前後の産物を考えると分かりやすい。

後工程は、薬局で売る実際の薬であったり、
病院の遺伝子検査だったりする。

前工程は、試験管、遺伝子を探すために
バラバラになる前の細胞、それと遺伝子自体だ。

従来は、薬のような後工程の物に特許を与えていた。

遺伝子のような前工程の産物に特許を与えることにより、
法手続が前後して二つの大きな影響が出た。

一つは、薬や医療検査をする際に、
使おうとしている遺伝子に特許が絡んでいるか
調べなければならなくなったこと、
二つ目は、どの企業も先ず遺伝子の特許を
出来る限り取るようになったことだ。


今後科学がどう変わるのか分からないので、
自分で研究する際に遺伝子をたくさんキープしていれば、
競合企業にねじ込まれる事はないし、逆にねじ込むことができる。

儲かりそうな遺伝子を巡って訴訟合戦が起きている。

研究室の内科医を調査した結果
4人に一人が特許のために自分の開発した臨床試験を断念し、
約半数が試験が完了したとたんに
特許弁護士が来るのではないかとの恐れから
試験に取りかからなかったことが分かった。

大学でさえ弁護士をやとって強硬なことをしている。

あからさまに足を引っ張り合い、
企業の特許をくすねたりしているというのが、
企業側の語りぐさになっている。

「今のところまともな所はない。」

更に、遺伝子配列を調べる装置から
実際のゲノム構造に至る全ての研究は、
国立保健研究所(NIH)の150億ドルの公的資金よる
ヒト・ゲノム・プロジェクトの研究が基になっている。

議会が特許庁を監督し、予算配分をして、特許法を変える権限がある。

特許庁は議会よりは反応が早いし、内容も理解できるのだが、
法的権限がほとんどない。

特許庁に権限を与えて、取り敢えず非営利の研究者が
遺伝子を使う権利に限界を設けないようにして、
長期的には、企業が適正利潤を得ると同時に
公益を確保するような規則を作るようにすることだ。

遺伝子の占有期間は短くすべきだ。

3年しか存在しなかった企業に20年の特許はおかしい。

競合相手にライセンス契約を用意しない企業は、
それまでの特許を解放するなどして処罰すべきだ。

こうすれば、企業が前工程を常に気にしなくて済むので、
不安を緩和できる。

特許を「取った者勝ち」のシステムから変えれば、裁判も減らせるし、
弁護士次第で10億ドル特許になったり、
破産したりという事も無くせるのではないか。

今のままでは特許庁は対応できない。

資金もないし、科学的人員やライセンス関連の人員も足りない。

遺伝子特許の申請は、40万ページにも及ぶものがあり、
もっと人を採用できるようにする必要がある。

特許を共有した最も適切な例を挙げれば、1917年に
当時海軍次官だったフランクリン・ルーズベルトが
ある委員会で航空機メーカーに特許を共有させた事がある。

それまでは、丁度今の遺伝子でやっているように、
2社が特許を秘蔵して、政府が戦争に必要な戦闘機を作れないでいた。

ルーズベルトは、力ずくで変えることで国民に問題を示した。

特許を共有して戦闘機を作り戦争に勝てたのだ。

状況はこれと似ている。

ヨーロッパではまだ溢れてはいないが、
科学はこれまでにない技術と倫理の領域に踏み込んでいる。

もたらされる恩恵は恐らく驚くべきものだろうが、
倫理的、道徳的、法律的問題は、
明らかに政府の対応を必要としている。 

それも特許庁から。

もうストライクとボールを判断するだけでは不十分なのだ。
13:03  |  遺伝子  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.02 (Sun)

遺伝子特許で金儲け

http://www2.odn.ne.jp/~cdu37690/geentokkyo.htmより転載

アメリカ企業 Myriad Genetics社は、乳ガンのリスクを高くすると考えられている
BRCA1とBRCA2の遺伝子特許を持っている。

この特許の意味するところは、Myriad社がオーストラリアで営業を始めると、
乳ガンの女性や乳ガンの家族を持った女性が、
乳ガンの検査を受ける際、
今は公共病院で無料で受けられる検査が、
遺伝子検査の費用として数千ドル払わせられる可能性がでてくる。


Myriad社は、アメリカで遺伝子の突然変異を調べる費用として2600ドル請求している。

ニューキャッスル大学医療遺伝子学のRodney Scott学部長は、
遺伝子情報の商業化が増えると、遺伝子検査は金持ちしか受けられなくなると言う。

これは問題である。
医学の進歩から受ける恩恵は、預金残高で決まってはいけない。

遺伝子の医学的理解が進むにつれ、
利益目的のためにこの情報が使いづらくなる可能性も増えてきた。

遺伝子検査費の支払いは、
オーストラリア健康倫理委員会とオーストラリア法改正委員会で
遺伝子情報に関する諮問の中で検討されている。

昨年6月に人間の遺伝子マップが発表されたとき、
二つのゲノム解析プロジェクトの一つに資金を出した
イギリスとアメリカの両政府は、
情報は誰でも自由に使えるようにすべきだと主張した。

しかし、人ゲノムプロジェクトの公的資金で得られたマップと、
Craig Venterのアメリカ・バイテク企業
Celera Genomics社が収集した情報が前後してリリースされた。

Celera社のマップ作りの一番乗り競争によって、
いわゆる“いのちのもと”が私有の商品になるのでは
と言う懸念が強まっていた。

Venter博士を非難する人達は、
遺伝子で特許を取るのは道徳的に間違っているとあざ笑う。

しかし、Venter博士は、薬品会社が新しい治療法を開発するために
数十億ドルの金を投資するためには、特許が必要だと信じている。

Celera社は昨年、7000にのぼる自社の発見に特許を申請したが、
同時に有償で学術団体とオーストラリアの研究者達に情報を開示した。

この情報は、人ゲノムプロジェクトが配信した
タダのデータよりも使いやすくより包括的だとされているがその代わり、
お客はCelera社に高い使用料を払う。

企業のこうした利益を得る必要性と公共性の
バランス取るような思慮ある妥協は、
この情報を公共の利益のためにどう使うかのモデルになるのかもしれない。

ピーター・マッカラム研究所のJoe Sambrookが、
乳ガン検査が「納得のいく金額で精度が高くて早ければ、
Myriadが特許を持っていても問題はないと思う。」
と言うのは、このやり方を認めているためだろう。
12:54  |  遺伝子  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.02 (Sun)

人間の遺伝子、2割に特許

人間の遺伝子に特許が認められるかどうか、
いまさら議論しても無駄のようです。

人間の遺伝子の2割にすでに特許が認められています。

各国によって特許制度は違います。

アメリカは特許取得基準が緩やかです。
日本は特許取得基準がアメリカと比べて厳しい。
遺伝子研究も日本のほうが規制が厳しい。

遺伝子は代替性がありません。
他の遺伝子では代わりが出来ません。

もし大学の研究者がその遺伝子を研究したいと思っても、
特許の保有者にライセンス料を支払わなければなりません。

それが高額の場合、研究を断念しなければなりません。

何年か前、日本の大学の研究者が何百万円というライセンス料を
要求されて研究を断念したこともあります。


http://kisosuu.cocolog-nifty.com/zakki/2005/10/2_9980.htmlより転載

人間の遺伝子、2割に特許

人間の遺伝子の少なくとも18・5%について、
米国の企業や大学などに特許が認められていることが、
米マサチューセッツ工科大の研究グループの調査で判明。

遺伝子の特許自体は70年代から存在します。

特定の遺伝子情報を解析し、どういうタンパク質を
どのように生み出すかなどの機能が明らかにされれば、
「医学上有用性あり」とされ特許と認定されます。

当然、人類共通の財産である遺伝子情報を特許とすべきでないとの声も多く、
こちらの方が多数派かもしれません。

遺伝子情報による治療という面から見ても、
特許などない方が有益なのかもしれません。

しかし一方、企業側が特許による利益があるがゆえに、
遺伝情報の解析を進めていますし、
それがヒトゲノムの解析にも大いに役立っていることは間違いありません。

ベンチャー企業の中には、投資家から資金を集め
遺伝子情報の解析事業に乗り出しているところも多くあります。

米国は特に、戦略的な遺伝子情報の解析が進んでいたことと、
なにより遺伝子特許の取得基準が緩やかなため
遺伝子特許が多く出願されています。

研究グループによると、米政府の遺伝子データベースに
登録されている約2万4000の遺伝子のうち、
18.5%に当たる4382の遺伝子について、
計4270件の特許が認められていました。

特許を持っていたのは約63%が民間企業で、
約2000の遺伝子に関する特許を持つ会社もあったようです。

大学が保有する特許は28%にすぎませんでした。

国別の特許保有率では米国が78%、日本は4%だったとのこと。

遺伝子の特許については、自由な研究が妨げられる危険や、
商業利用が過熱することへの懸念が出ており、今後、議論を呼びそうだ。

12:50  |  遺伝子  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.02 (Sun)

青いバラ

http://www.biotech-house.jp/glossary/glos_170.html
より転載
glos_170_s.jpg


サントリー社が、オーストラリアのフロリジン社と共同で、
世界初で始めて開発した青い色のバラのこと。

長年多くのバラの育種家が青い色のバラを作ることができなかったことから、
青いバラは「不可能の代名詞」と言われるほどであった。

これは、バラの花弁には、青色色素 “デルフィニジン”を作るために
必要な酵素の遺伝子が機能していないことから、
青色色素に由来する青いバラは存在しなかったためである。

遺伝子組換え技術を用いた「青いバラ」は、
パンジーから青色色素に関わる遺伝子を取り出し、
バラに組み込むことで開発された。

このバラは花びらにデルフィニジンをほぼ100%含んでいるため、
今までにない青さのバラになっている。
12:44  |  遺伝子  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.03.01 (Sat)

遺伝子と特許

http://d.hatena.ne.jp/ma30/20070217
より転載

遺伝子を特許化するという発想そのものに、嫌悪感を示す人は多い。

結局のところ、研究者は遺伝子を発明したわけではなく、
もともとそこにある遺伝子を識別しただけなのだ。

逆に、特許による知識の囲い込みは、後継研究だけでなく、
実用化をも阻害するだろう。 


この危険性は現実のものとなってしまったようだ。

乳ガンの発症率を高めるとされる遺伝子の特許を二件もつ
〈ミリアッド・ジェネリック〉社は、
当該遺伝子をスクリーニングするなら特許料を払えと、
非営利研究施設にたいしてさえも要求を突きつけ、
結果的にスクリーニングをできなくしてしまったのである。

〈ミリアッド〉の特許取得と、特許料要求の姿勢により、
スクリーニング技術向上の可能性は低められたと言っていい。

〈ミリアッド〉からいくら請求されるかわからない状況では、
どの研究者も新しい手法を発見しようという気にはならないからだ。


米国政府は最近、カレラ、ジャムン、ブリンジャルに
含まれる抗糖尿病物質にたいする特許権を、
二人の在外インド人、オンカー・S・トマーと
クリパナタ・ボラーおよび彼らの同僚のピーター・グロニスキに与えた。

糖尿病を抑えるこれらの物質の利用は、
インドでは昔からだれでも知っている日常薬であった。

その医学的利用についてかなり以前に
『インドの富』『インドの薬草概論』『インド薬草学』などの
権威ある書物に記されている。

バイオパイラシー(生命資源に対する海賊行為)の最もひどい実例は、
ターメリックの治療目的使用を特許化しようとしたことだろう。

ウコンの名でも知られるターメリックは、
南アジア諸国でよく使われる香辛料だが、
はるか昔からその薬効が知られていた。

しかし、1993年12月、アメリカは
ターメリックの治療目的使用に特許を与えてしまった。

結局、裁判で特許は無効となったものの、
原告は巨額の訴訟費用を負担しなければならなかった。

影響を受けたのは薬だけではない。

インドでは数千年のあいだ、食されてきたバスマティという米があるが、
1997年、アメリカは自国のライステック社にたいし、
このバスマティ米の特許を与えてしまったのだ。

当然インドは怒った。

幸いにもインドには闘えるだけの資源があったから、
どうにか勝利することができた。

しかし、圧倒的大多数の貧しい小国はインドのような資源を持っておらず、
アメリカに反撃できる可能性はないと言っていい。
14:19  |  遺伝子  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑
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